かれらに音楽を

THEY SHALL HAVE MUSIC

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かれらに音楽を
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(1件)

勇敢50.0%ゴージャス50.0%

  • UBUROI

    4.0

    グレッグ・トーランドを見よ

    ウィリーがバイオリンを持って歩いてくるとフランキー一味が来て(まるで『ウェストサイド物語』の冒頭のようだ)音楽学校の月謝を取り上げる。フランキーは家でハーモニカを吹いていると義父に殴られ、地下室に閉じ込められる。するとそこにバイオリンがある。それを質屋(LOAN OFFICE)に持って行くと4ドルになる。4ドルは悪ガキ仲間の隠れ家である船の金庫に隠される。その悪ガキのひとりとフランキーとハーモニカ吹いてカネを集めようとしていると、警官が来たので劇場の入口に隠れる。たまたま口喧嘩しているカップルが居て劇場のチケットを床に捨ててしまう。それを持ってダフ屋しようとするが、誰も買わない。美女がのこぎりでちょん切られるいんちきマジックショーを見るつもりになってチケットで会場に入る。なかなかいい席だ。舞台の正面でヤッシャ・ハイフェッツの演奏が眺められる。むろんカメラは子どもたちの視線ではなく演奏者を中心にオーケストラを捉えたものだ。最初指揮者とハイフェッツ、しだいにパンしてハイフェッツのみがフレームいっぱいになる。そして引き、背後のオーケストラを捉えた広めの画面になると、そこに背後の演奏が入っていく。カメラはハイフェッツの寄り、演奏されるバイオリンのアップ、俯瞰でオーケストラを捉えたものというように切り替わる。だがそれは演奏される曲と見事にシンクロしている。会場ではその音に魅了されるフランキーといんちきショーが始まらないので出て行く悪ガキ、楽譜見ながら演奏を聞く父と娘なんてシーンをはさんで、驚くべきことに一曲まるごと演奏を聞く(見る)ことができる。他にもこの映画では音楽学校の演奏シーンでも曲はまるごと演奏されて、途中カットがないのだ。ハイフェッツは映画の中の映画でも登場し、それを音楽学校の生徒たちが見るのだ。二曲演奏がありこれも切らない。撮影はオーケストラでの時よりももっとハイフェッツ寄りでもっとカット数が少ない。ハイフェッツを正面から写すものと、真上からのものがメインになっている。とにかくこの撮影、編集が素晴らしく魅了される。これでは悪ガキといえども音楽のとりこになって当たり前だ。それにフランキー(ジーン・レイノルズ)は死んだ父親が音楽家で絶対音感の持ち主という設定なのだ。貧しい音楽学校の経営を家出少年が救うという通俗的な内容から『オーケストラの少女』の二番煎じと見られているようだが、グレッグ・トーランドの撮影はさすがに一流で他の追随を許さない、その辺を鑑賞するべきだろう。ピアノを弾く女の子の演奏がさらに見事であり、まるで生田絵梨花を彷彿をさせる。手元をアップで捉えた演奏は確かに子供の小さい手だ。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
かれらに音楽を

原題
THEY SHALL HAVE MUSIC

上映時間

製作国
アメリカ

製作年度

公開日
-

ジャンル