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ジャンヌ・ダルク/I 戦闘 II 牢獄 (1994)

JEANNE LA PUCELLE: LES BATAILLES, LES PRISONS

監督
ジャック・リヴェット
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4.33 / 評価:3件

故郷での呼び名は“ジャネット”

  • bakeneko さん
  • 2011年11月2日 14時29分
  • 閲覧数 12197
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

ジャンヌ・ダルク(英語ではジョーン・オブ・アーク)の物語は、古くは1898年に最初の映画が創られ、ジョルジュ・メリエス(1900年)、セシル・B・デミル(1916年)、カール・ドライヤー(1928年)、ロベール・ブレッソン(1962年)、オットー・プレミンジャー(エド・バーナード・ショー脚本:1957年)、ヴィクター・フレミング(イングリッド・バーグマン版:1948年)らが、それぞれの視点(戦闘スペクタクル重視の英雄譚orキリスト教信念と裁判に焦点を当てた心理劇)で作品化されています(最近ではリュック・ベッソン=ミラ・ジョボビッチ版「ジャンヌ・ダルク」が有名ですね)。
本作は、現在残っている資料(といっても本人の容姿や故郷での少女期までの情報は皆無なのですが)に基づいて、忠実に当時の状況を再現して見せてくれる作品ですが、リュック・ベッソンは淡々として外連味の無いセミドキュメンタリー風の演出ながら、主演のサンドリーヌ・ボヌールらの俳優達の生きた演技に依って中世の人々の精神活動と生活&戦闘が生き々と再現されています。ヒロインの信仰への純な想いと周囲の人々の素朴さとそれぞれの思惑も精緻に描かれていて、一筋縄では行かない当時のフランスの政治状況と王族も観る事が出来ます。そして、信念に憑かれた強靭さを持ちながら実際の戦闘での負傷では“生身の少女”の弱さも見せるヒロインは、生きた人間の持つ“精神と肉体の両面性”を表して見事な現実性を提示しています。そして、多くの娯楽スペクタクルでは描かれなかった事実=戦闘はかなり小規模な人数で行われた事実を見せて、戦闘員の士気が戦闘の推移を決定した要因となったこと=奇跡は起こるべくして起こったこと―を納得させてくれるのであります。
本作は1994年に「ジャンヌ 愛と自由の天使」、「ジャンヌ 薔薇の十字架」として2部構成=4時間版が、後に「ジャンヌ・ダルクI戦闘」、「ジャンヌ・ダルクII牢獄」として5時間38分版が公開されていて、どちらも第一部は奇跡の誕生と栄光の勝利、第2部は捕虜から異端裁判の結末までが描かれています。
長い作品ですが、ジャック・リベットの演出は終始緊張感を持続しているおり、フランスの中世をリアルに再現した映像は、じめついた触感と暗鬱な色彩を含みながらも、本物の持つリアルな説得性でこの伝説を現実として蘇らせてくれるのであります。
ブレッソンやドライヤーのバージョンの凝縮した純粋さも素晴らしいので、これがベスト版か?と問われると断言は出来かねますが、最も現実に近い物語の映像化では無いかと思います。


ねたばれ?
実際は彼女は生前には、“ジャンヌ・ラ・ピュセル=乙女ジャンヌ”と呼ばれていました。

詳細評価

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