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夢想の楽園

夢想の楽園

THE WINNING OF BARBARA WORTH

97

bakeneko

5.0

ネタバレ雨降って地固まる

コロラド川の灌漑開拓に関するドラマを描いた、ハロルド・ベル・ライトの小説「バーバラ・ワースの勝利」を映画化した“スペクタクル活劇&人間ドラマ”のサイレント映画の傑作であります。 伝説のスターロナルド・コールマンとヴィルマ・バンキーの全盛期の出演作であるというよりも、ゲーリー・クーパーの実質的なデビュー作(26歳)ということで有名な映画で、3人のスターの魅力満載の開拓ロマンであります。 そして、欲を巡る人間の葛藤や恋の鞘当て、砂漠でのチェイスや撃ち合い等の人間ドラマに加えて、熱砂の中の竜巻や砂嵐、大河の氾濫による大水害と、スペクタクルな見せ場が連続する娯楽作品で、特に災害シーンの役者の体を張った演技や撮影クルーの粘り、ミニチュア作成の技術等には感心させられます。 監督は、ヘンリー・キングで、深刻な状況でもユーモアを絶やさずに、人間ドラマを重すぎずに捌いて、自然災害のスペクタクルを用いて一気に盛り上げる=“王道の職人演出”で楽しませてくれます。 何と言っても、女性観客は“最も若い”ゲーリー・クーパーを、男性観客は“ハンガリーの女神”ヴィルマ・バンキーを鑑賞する作品で、お子様は“荒れ狂う自然の猛威”にドキドキする活劇映画であります(アメリカ本土平原での大水害映画は意外と少ないのですよね)。 ねたばれ? 砂漠の竜巻は恐ろしくも美しい!

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