'浅い'けれどスタイリッシュ
- Genevieve さん
- 2012年10月1日 14時39分
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いまや「スラムドッグ$ミリオネア」、先日のロンドンオリンピック開会式の演出でも有名なダニー・ボイル監督の初監督作品であり、ユアン・マクレガーのほぼデビュー作(デビュー作は日本では確か未発表)。
昔「トレインスポッティング」を見た後、このコンビでの初期作品があると知り、いつか観たいと思っていた作品でした。
鑑賞直後の感想は、期待していたせいもあってか、この映画のタイトル通り「浅い(shallow)」な、というのが率直な感想です。ストーリーの組み立てについてそう感じたのかもしれません。演出については、この監督らしくスタイリッシュで、後の作品の原点を目の当たりにすることができるので、彼の作品が好きな人にはお勧めです。
映像としては斬新でスタイリッシュで好きだったのですが、なぜ「浅い」と感じたのか、少しストーリーについて書きます。
ルームシェアをしている男女3人が4人目のシェアメイトを探すところからストーリーは始まります。早く言うとちょっと変わった3人で、もう1人のシェアメイトはなかなか決まらず。シェアメイト候補と面談するシーンが結構長めに録られているのですが、3人はそれをゲームとして楽しんでいるかのよう。
がしかし、なかなか他を認めない彼らが納得のゆく人物が現れ、招き入れることになります。この彼が、実は問題ありの人物で、彼(大金)を巡り彼らはいくつもの殺人+隠ぺいを重ねることとなり、それぞれクレイジーに。お金によって信頼しあっていた友情は見事に壊れる、というお話。という意味で、私は浅く感じたのかもしれません。
また、問題ありの新しいシェアメイト関連に詳しい描写があまりなく、「??」な個所がいくつもあったという点も浅く感じた理由です。
それと、これは「トレインスポッティング」でも言えることですが、死体を切り裂くシーンが生々しく、グロテスクです。確か「トレインスポッティング」を観たときも何度も気持ち悪くなったのを覚えています。
ストーリーについては残念でしたが、既述しましたが、映像については目を見張るものがあります。「トレインスポッティング」を観た後だと、どうしても気抜けしてしまうのは否めませんが(こちらの「イメージワード 」で「かっこいい」にチェックはし難いです)、ダニー・ボイル監督の初監督作品としては、観るに値する作品なのかな、と思います。
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