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赤ちゃんはトップレディがお好き (1987)

BABY BOOM

監督
チャールズ・シャイア
  • みたいムービー 35
  • みたログ 285

4.00 / 評価:70件

脚本はナンシー・マイヤーズ!

  • 一人旅 さん
  • 2016年9月6日 18時37分
  • 閲覧数 668
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

チャールズ・シャイア監督作。

ニューヨークの経営コンサルタント会社で働くハーバード卒のキャリアウーマン、J・C・ワイアットが、ひょんなことから親戚の赤ちゃんを引き取ることになり、慣れない子育てに奮闘する姿を描いたコメディ。

製作・脚本は本作の監督を務めたチャールズ・シャイアの元妻であるナンシー・マイヤーズ。『プライベート・ベンジャミン』(1980)『ファミリー・ゲーム/双子の天使』(1998)や近年だと『マイ・インターン』(2015)など女性を主人公にした映画を得意としており、本作においても一流企業で働くキャリアウーマンの奮闘劇を明るくコミカルに、そして最後にちょっぴり泣ける秀逸な脚本を提供している。成功を夢見た都会派の人間が田舎で人生を再出発させるという基本プロットはマイケル・J・フォックスの『ドク・ハリウッド』(1991)に近似している。

主人公J・Cの都会に生きる忙しないキャリアウーマンっぷりがコミカル。一度話し出したらしばらく止まらないマシンガンビジネストークが強烈で、J・Cが全て話し終えてから、ようやく近くにいた女性が「こんにちは、J・C」と遅れて挨拶するシーンが笑える。ハロルド・ライミス扮する銀行マンの恋人との性生活もずいぶん忙しない。ベッドでいいムードになったと思ったら、わずか数分でエッチが終了してしまう始末。“仕事が恋人”をモットーに恐るべき上昇志向で仕事をこなしていくJ・Cだが、いとこ夫婦が死んだことで遺された赤ちゃんを突然引き取ることになる。慣れない子育てと仕事を両立しようと奮闘するJ・C。しかし、なかなか思うように上手くいかない。大切なクライアントとの商談中にも関わらず赤ちゃんが大泣きしてしまったり、会社会長との面談を赤ちゃんが邪魔してしまったり...。

赤ちゃんの扱い方が下手っぴで、わけも分からず水平に抱っこしてみたり、オムツを固定できなくてテープでぐるぐる巻きにするシーンなどおもしろい演出が盛りだくさん。乳離れもできていない赤ちゃんにスパゲティーを提供してしまう場面なんかも楽しくて、案の定ソースで壁がベトベトになる散々な展開。ストーリーとは関係なく、ひとつひとつの演出がコミカルでおもしろいため全く飽きさせない。

最初の方こそ赤ちゃんを煩わしく感じていたJ・Cが、次第に母性に目覚めていく姿が印象的。「ベビーシッターによる誘拐事件!」の記事を見たJ・Cが、雇ったベビーシッターの素性を慌てて調査しようとしたり、子育てに専念するためそれまでのキャリアを捨ててバーモントの田舎町に引っ越したりと、仕事中心の生活からやがて“赤ちゃん中心”の生活にシフトしていく。前半と後半で顔つきや態度までママらしく優しくなっていくJ・Cを全力で応援したくなる。

そして、「キャリアと子育て」を天秤にかけた末にJ・Cが導き出す答えは、全世界の働くママたちに向けたナンシー・マイヤーズからの共感とエール。何かを得るために何かを犠牲にする必要はなく、何を犠牲にせずとも自分自身の力ですべての望みを叶えることができる...そんな希望的メッセージが込められている。

また、主人公J・Cを演じたダイアン・キートンの演技が魅力満点。前半の自信満々キャリアウーマンっぷりも抜群に上手いのだが、後半赤ちゃんに情が移り子育てにも慣れていく姿が印象的で、本作では一貫して“何事にも屈することなく立ち向かい克服する力強い女性像”を体現した演技を魅せている。野暮ったい田舎の中年男の特徴的な喋り方が最高のタイミングでJ・Cにも感染してしまう終盤のワンシーンは脱帽レベルの演技力・演出力だ。

詳細評価

物語
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