あらすじ・解説
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奇跡の丘
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作品レビュー(22件)
- kaz********
3.0点
パゾリーニは好きな監督の一人だが、無神論者の彼がキリストの生涯を描いて何を言いたかったのか、わからない。宗教については否定する立場の人だとの観念がある。 預言者はヨセフにユダヤの王となる子を懐胎しているとしてマリアとの結婚を勧める。やがて生まれた子はイエスとなり、天の父の教えを説き始める。ペテロ、アンドレ、ヤコブ、ヨハネと弟子を増やし教義を広める。祈りで顔の腫物を治したり、足の不自由な人が歩けるようになったりして信者を獲得していく。頽廃したエルサレムに乗り込んだイエスは長老、祭司直、律法学者に対して鋭い舌鋒で批判を行う。これに危機を感じた長老たちはイエスを抹殺しようとする。死を覚悟したイエスは最後の晩餐で裏切者が出ることを予言する。果たして、裏切ったのはユダ。金貨30枚でイエスを売るが、イエスが死の宣告を受けたのを見て動揺し自殺する。そして、イエスは十字架に架けられ・・・・・・・・。 福音書に忠実に映像化されており、無神論者のパゾリーニがなぜこの作品を創ったのか謎である。宗教は人の心を救うものとしてその存在を否定はしないが、病気を治したり海の上を歩いて渡ったりというのは非現実的である。キリスト教の教義は全世界の人の心をつかみそれこそ知らない者はないほど普遍的で、イエスは歴史上一のスーパースターである。それゆえ、パゾリーニは彼を無視できなかったのではないか。ただ、気になったのは、演説が極めて攻撃的で、自らの考え方と違う人の反感を買うような印象を受けたことだ。
- oir********
3.0点
驚くべき糞食強姦男色拷問虐殺映画「ソドムの市」鬼才パゾリーニ流を大いに期待したのだが、聖書マタイ伝を文面通り映像化した極めてオーソドックスなキリスト物語。 キリスト物語としては不朽の名作ベン・ハー(1959)の後に製作された本作。 当然ベンハーにおけるキリストの顔を絶対に見せず、説教もせず、彼に相対す人間の畏怖する表情のみでキリストのただならぬ神性を描き切るという手法を知っていただろうから、聖書字面通りというオーソドックスな描写としたのにも相応の確信があったに違いない。 視聴直後の現時点では直接の感想を述べる気にはなれないので、何か考えがまとまってきたら追記したい。 保留の三つ星
- bar********
3.0点
奇跡の丘。 福音書に書かれているキリストの行跡を描いた作品ですね。キリストについて知らない人には、わりと面白い映画だと思います。 忠実にキリストの行跡を再現していますので、なにか作家性のある、特殊な解釈があるのかなと思うと肩透かしを食ってしまいますのでご注意を。監督は、まじめな人だったんだな、と思います。 当時の中東世界の演出もよくできていて、臨場感があります。ただ宗教や神話というものを、そっくりそのまま、独自的な解釈なしに作品にする、というところに、違和感を抱いています。それは作品が虚構であって、それにもかかわらず、作り手が虚構だと信じていない、その矛盾した考えから来ているのではないかと思います。宗教から様々なモチーフを取ったレンブラントでさえ、独自の解釈を盛り込みました。もちろんキリスト教の価値を下げるような卑俗な解釈は、必要ないわけですが。
- abu********
3.0点
ネタバレリアルに描く
このレビューにはネタバレが含まれています。 - stanleyk2001
4.0点
南イタリアの城塞遺跡でオールロケ。いつもの素人俳優のみのキャスティングでドキュメンタリータッチ。 守護天使の役回りのベタニアのマリアがハシバミ色の謎めいた瞳の神々しい美少女。後年小説家になったナタリア・ギンズブルグと判明。 「その人の名は知らない」ペテロのエピソードに泣けた。
スタッフ・キャスト
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受賞歴
ヴェネチア国際映画祭第25回