北国の帝王

EMPEROR OF THE NORTH/EMPEROR OF THE NORTH POLE

122
北国の帝王
3.9

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(34件)


  • qxh********

    2.0

    カルト映画?

    レビューの評価も4点弱と高く、ブルーレイの惹句も『究極の男のロマン』とのことで購入。しかし、最後まで「男のロマン=無賃乗車」が引っ掛かり感情移入できず、カタルシスも感じずに終わる。製作は1973年。時代背景的にこういうアウトロー作品が受け入れられる素地があったのでしょうね。クライマックスはプロレスのチェーンデスマッチの様相を呈す。トレインデスマッチと銘打ってWWEとかで採用すれば良いのに。音楽が牧歌的で映像と全然マッチしていないが、イイですね。

  • kak********

    3.0

    大不況時代で無賃乗車に命を賭ける男の物語

    1930年代のアメリカは大不況の真っ只中。浮浪者は貨物列車に無賃乗車するのが当たり前だった時代を背景に、鬼車掌が目を光らせている最も無賃乗車が難しい貨物列車19号車に挑戦する男は英雄扱いされていた。 ロバート・アルドリッジ監督が「特攻大作戦」でコンビを組んだリー・マーヴィンとアーネスト・ボーグナインを主役に、不況下の男の生き様を描いた映画。”無賃乗車”と言っても危険な蒸気機関車の時代であり、その攻防が見所になっている。 リー・マーヴィンは「キャット・バルー」でアカデミー賞とコールデングローブ賞の主演男優賞受賞、アーネスト・ボーグナインも「マーティ」で同じくアカデミー賞とコールデングローブ賞の主演男優賞受賞の名優。二人の競演は見応えがある。 更に、共演では「ナッシュビル」で主題歌「I’m Easy」の作詞・作曲でアカデミー賞歌曲賞受賞、ゴールデングローブ賞でも主題歌賞を受賞したキ-ス・キャラダインの熱演も加わり、三人の駆け引きがそのままスリルとサスペンを演出している。 無賃乗車に命を賭けるなんて、現代では考えられない事に思えるが、何かに情熱を注ぐ事はいつの世も”美しい”事かもしれない。少なくとも、自分の力で生き抜く根性は、困難な時代には必要とされる能力には違いない。 本作品は、男の映画らしく”女性”はほとんど登場しないが、一箇所だけ登場する短いシーンがあり、良いアクセントになっている。それぞれの俳優の持ち味を活かしつつ、主役は”蒸気機関車”と”3人の男”という異色作に仕上がっている。

  • kfe********

    5.0

    ネタバレ馬鹿満載映画(良い意味で)

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • 柚子

    1.0

    キセル野郎が、正義とな

    1933年、大恐慌時代 失業者で、溢れかえる 汽車に、タダ乗りする連中のことを、ホーボーとか言うらしい お金を払って、まっとうに乗れという車掌は、悪人側という設定で、タダ乗りする連中たちの方が、正義側とされているおかしな作品 そういう時代の、男たちのロマンかもしれないが、私にはふざけているとしか思えず

  • とっちりんこ

    4.0

    ホボ兄貴かっこいい

    意外に楽しめた。 昔の時代のワイルドな空気を感じれた。 若造が憎たらしかった。 でも最後にスッキリ。 血がもろフェイクで笑った。

  • bar********

    5.0

    ホーボーは生きている

    無賃乗車野郎(ホーボー)対 鬼車掌 このタイトルにある「北国の帝王」とは、無賃乗車連の中でも最高の腕前を誇るA-No. 1(エースナンバーワン)のこと。 大恐慌の旋風吹き荒れるアメリカ。数少ない仕事を求めて各地を転々とする労働者たち。彼らは乗車賃を払わず無断で列車に乗り込み、何とか仕事にありついている。 ホーボーというと、ぼくたちには馴染みが薄く、いったい何故そこまで無賃乗車にこだわるのか理解しがたいところ。一見職務に忠実なシャック(鬼車掌)の味方になってしまいがち。でもこれは男と男の対決であり、どちらが正しいとかはない。プライドとプライドの戦いであり、それをまるでスポーツの試合のように高めさせ、最後にはホーボーとは何なのか、貧窮の中で生きるとは何なのか、そして男の誇りとは何なのかを教えてくれる名作。 シャックは怖いし、エースナンバーワンはどっしり構えたおやっさんみたいな感じだし、シガレットは生意気なチンピラで、男くさすぎるこの映画。ありきたりな友情とか哀愁とか、若者の成長とか、勧善懲悪などは一切描かないこの映画は、振り返ってみると、何故あんなにまで面白かったのか、頭をひねらなくてはならないくらいだ。無賃乗車はスポーツみたいで面白かった。シャックの顔は怖いのを通り越して面白かった。でもいったい、何故そこまで? という疑問はかすかにあった。 シャックの振る舞いは明らかにやり過ぎで、エースナンバーワンの方も明らかにやり過ぎだ。最後の決着を見てもすっきりしない。多分ホーボーとは何か、あの頃の世情がどうだったのか分からないからだ。そしてアメリカという移民国家のことも分からない。だけど、もっとも良い鑑賞法とは、この映画においては、映し出されるものをなるべくそのままに受け止めることだ。自分の良識に反するのでエースナンバーワンの行為は許せない、という意見があったとしても、理解はできるがそれは十分にこの映画の良さを味わい尽くせていないということなのではないか。 この「北国の帝王」の面白さは、ジャック・ベッケル監督の「穴」と似たものがあると思う。あれは非常にシンプルで過酷な脱獄映画だったが、無駄なものをそぎ落として「脱獄」という行為そのものにフォーカスしているという点に面白みがあった。この「北国の帝王」も、「無賃乗車とそれを追い払う車掌」という点に極度にフォーカスして、それ以外の無駄なものをなるたけそぎ落としているというところが似通っている。この二作品に共通しているのは、言葉で伝えられるような明確なテーマ性まで排除しているということだ。極度に物理的になった映画、ということを言えばいいだろうか? 列車の車輪の音とか、鉄の手すり、蒸気の音などが物質となって主役たちと対等に現前しているというのがポイント。極度にリアルな映画なのだ。映画の中でバンバン銃をぶっ放していても、それが仮に愛する人を守るためだったとしても、リアルさはない。「銃」という物質に触れ、それの重さを感じ、轟音を聴き、銃身が熱くなるのを感じ、そこまで銃にフォーカスして初めて物理的にリアルな映画だと言えるだろう。 普通テーマ性の感じられない場合、マイナスだと評価するが、この映画の場合はしない。何故なら、テーマという概念をまったく考慮していないのと、テーマを優しく取り扱い、それを主役の行為の中に取り入れてしまい、結果的に分かりやすいテーマが存在しないこととはまったく別だからだ。テーマを封印することによって主役たちが極度に物理的な人間となり、かえって精神的なテーマがそこから発現される、といったことがあるのだと思う。 この映画はエースナンバーワンとシャックの深い対決の中に、そしてラストのエースナンバーワンのシガレットに対する別れの言葉の中に、もっとも上質な、精神的な意義があるのだ。

  • oce********

    3.0

    無賃乗車あかん!

    鉄道の無賃乗車を防ぐ鬼車掌の愛称のシャック。 数ある浮浪者の中でそのシャックも一目置くナンバーワンが、何としてでも列車に乗ろうと挑戦を仕掛ける。 こんな題材をよく映画化しようと思ったものだが、そこは鉄道の特性を生かしたアクションを見せている。 頭脳戦から始まり、最後には肉弾戦というのもこの手のお決まり。 リー・マーヴィンの男気と、アーネスト・ボーグナインの周りを震え上がらせる威圧感。 この二人が出てるから見ていられた。 中盤ボーグナインが出てこない時間退屈なのは偶然ではないはず。

  • hea********

    3.0

    ただの無賃乗車

    男臭い映画を撮ることで有名なロバート・アルドリッチらしい作品です。 大恐慌時代のヒッピー(ホーボー)の話なんですが、ホーボーなんて初めて聞きました。 アメリカでは有名なんですかね? しかし、やってることはただの列車のタダ乗り。 あまりにもやってることがセコくて、いまいち楽しめませんでした。 列車のタダ乗りにプライドも男も感じられません。 アーネスト・ボーグナインの迫力がすごくて主役を食ってるくらいです。 しかし、主役のリー・マーヴィンは今なら絶対主役なんてできなさそうな風貌です。 アメリカでもアイドル役者が幅を利かせるようになってきたのかな。

  • じぇろにも

    4.0

    ’33 大恐慌

    SL列車にタダ乗り ホーボー ハンマーで殴って列車から落とし轢死させる車掌シャック 閉じ込められた列車に火をつけ脱出する 次回の挑戦が賭けになる 待避線で衝突を避ける 犬の鳴きまねをして許しを乞う警官 最後尾列車で斧で突き落す

  • jir********

    3.0

    割りとどうでもいい

    私が大好きな「何がジェーンに起こったか?」のロバート・アルドリッチ監督作品 ホーボーという公開当時でも消滅していた集団を通して、人間のプライドの気高さや滑稽さをテーマとした映画 今観ると「こんなホームレスみたいな集団で『帝王』になることを目指すことなんて、どうでも良いじゃねぇか」 と思いがちですが、これは私たちの人生そのもの 今の時代、明日には無くなるかもしれない職場に、プライドを持ってしがみついたり、他人を蹴落としてでも尊敬されたかったり それが男の矜持だというのも分かるが、それと同時に虚しくもある ホーボーという今は無い存在を一回通す事で我々自身の今の状況を冷静に知る事が出来る なので「どうでもいい」として観る事で「日頃しがみついていた実は価値のないもの」に 気付ける あなたが職場やプライベートで「帝王」となった所で時代も場所も代わってしまえば、そんなもの誰も興味がなく相手にもされない しかしその中でも「帝王」はやはり何かを残したし、ただ無謀な若者は結局何者にもなれなかった 人生の虚しさと同時に、その中で何が大切かも教えてくれる作品になっている 一言で言えば「プライドを持って目の前のことに熱中せよ」と言うこと ちなみに、個人的ベストシーンは冒頭の 生きてる鶏を武器として戦う所 そんなの観たことないよと、驚いた

  • d_h********

    5.0

    ネタバレサム・ペキンパーかアルドリッチか

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • tos********

    3.0

    はまる人ははまる

    あまり知らなかった作品ですが、評価はかなり高いようです。旧鬼軍曹顔(現鬼軍曹はマイケル・アイアンサイド)のアーネスト・ボーグナインが鬼車掌をやってます。走行している列車上の格闘は、目を見張ります。でも、音楽はのどかでのんびり。その雰囲気は独特で、はまる人ははまるでしょう。

  • pok********

    4.0

    こりゃあ

    とんでもねぇけど、まあまあおもろかったでぇ~~(*^^*)

  • hir********

    5.0

    祝!DVD化記念!君に心を

    いよいよ、アルドリッチのこの名作がDVDになります。 あの、とんかちオヤジ、アーネスト・ボーグナインに、また会える! 問題は値段だな、3000円以内なら購入。以上ならレンタル。 「カリフォルニア・ドールズ」なら即買いだがな。 で、この平成大不況のおりに、グッドタイミング。 「ただ乗り」に命を賭ける失業者達の話です。 「特攻大作戦」のリー・マーヴィンと、ブン回しとんかちオヤジ ボーグナイン。 この両者に、キース・キャラダイン(若い)が絡みます。 まぁ、簡単に言うと、便所でモク、フカス連中と、 生活風紀担当のパンチ教師との、学校、パチンコ屋、サテン、での戦い。 男と男の意地の戦いだね。 竹刀が、トンカチになっただけ。 だから、最高に面白い。 列車から、蹴り落とす時の、ボーグナインの嬉しそうな表情。 このオヤジを、どう、かたづけるか? そして、ラストは、ちょっと、しみじみしますよ。 どんなに、厳しい時代でも、忘れちゃいけないものがある。 リー・マーヴィンが、教えてくれます。

  • 一人旅

    4.0

    給水塔に書かれた挑戦状

    列車無賃乗車の達人A・ナンバーワン(リー・マーヴィン)と、それを阻止するシャック車掌(アーネスト・ボーグナイン)の一騎打ちを描いた作品。なんだか良く分からんストーリーだけど面白い。走行する列車の下に隠れたナンバーワンにシャックが仕掛ける攻撃、それは金棒が括り付けられた紐を垂らし、地面に当たって上に跳ね返った金棒がナンバーワンの背中を何度も何度も直撃!くだらない小技だけどダメージが相当大きいみたい。攻撃に成功した時のシャック車掌のドヤ顔がウケる。

  • ybe********

    3.0

    男の顔を楽しむ作品。

    特段おもしろい映画ではないです(笑)。設定も特殊だし、アクションや全体のテンポもノンビリ。『ゴッドファーザー』や『ダーティハリー』より後年の作品と考えれば、製作当時としてもオールドスタイルの作風だったんじゃないかと思います。 では見所がないかというと、そうも言えない。何といっても出演陣の“顔”がイイんです。ごつい東野英治郎(これも古いな…)みたいなリー・マーヴィンも捨てがたいですが、やはり世界イイ顔おやじ選手権優勝者(架空)のアーネスト・ボーグナインが最高!こんな、ジャガイモとイノシシのハイブリッドみたいな顔の男、今やどこにもいませんゼ。目ヂカラだけで3人くらいヒトが殺せます。(ご本人は昨年95歳で鬼籍に入られました。合掌) そんなゴツゴツした二人が、無賃乗車とその撃退に命懸けの火花を散らすのですから、こっちも笑っていいのか熱くなっていいのかよく分かりません。ただ、男の意地と誇りがこれでもかと描かれていることだけは間違いないです。ラストにリー・マーヴィンが叫ぶセリフは、時代が違うとは言え、男たるもの胸の奥に留めておきたいものであります! アナクロな作品ですが、一度は観ておいて良かったです。

  • kor********

    4.0

    ネタバレハンマーが振り下ろされる

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • mas********

    5.0

    これぞ男の中の男の映画!

    男性映画の巨匠ロバート・アルドリッチ、古くからの男性映画ファンであるならば、この巨匠の作品を素通りせずにはいられません。今日はそのアルドリッチ映画の中でも私の一番お気に入りの作品のレビューです。 お題目は「北国の帝王」です。 尊敬するお気に入りレビュアーのtengu3711さんと同じ。私もDVD発売と同時に購入。この映画、この世に男として生まれてきたからには、絶対必見の映画。 今では文字にするにも恥ずかしい位ですが、男の生き様をまざまざと見せつけてくれる作品なのですから。 舞台は世界恐慌直後の不景気極まりない1930年代アメリカでの話。ホーボーと呼ばれる移動型労働者、いわゆる浮浪者が列車のタダ乗りを画策していた時代。このホーボー、いわゆる自由人でありながら、アメリカを今の超大国に築き上げた開拓精神の象徴として描かれる。 その中でも北国の帝王と呼ばれるA No.1。彼は列車の中でも悪名高き鬼車掌シャックの19号列車に挑む。シャックは残忍極まる極悪人で、タダ乗りホーボーを見つけてはハンマーで撲殺しまくるサディスティックな男。かくして男対男の命がけの闘いのドラマが展開される。 大筋はただ無賃乗車の帝王と鬼車掌の死闘、これだけの話。しかしアルドリッチの手に掛かればこれが実に崇高な男のロマンを詰め込んだ、骨太な男性ドラマに昇華させられます。 まず主役のリー・マービンとアーネスト・ボーグナインに尽きます。 A No.1を演じるマービン。多くを語らず、またホーボーの仲間内でも決して驕らないこの人物描写。男なら誰でも憧れるキャラクターでしょう。不器用ながら『男』というものを演じ続けてきたマービンにはまさにうってつけの役柄です。 対する鬼車掌シャックを演じるボーグナイン。メル・ブルックスのパロディ映画常連のマーティ・フェルドマンと並ぶギョロ目の怪優です。本作でも存分に怒りに目をむき、目玉がこぼれ落ちそうなほどの鬼気迫る熱演です。 カッコイイA No.1とホーボー抹殺に怪気炎をあげるシャック。この二人の知力、体力の限りを尽くした攻防戦こそ、この映画の見所。しかしよくよく考えれば列車のタダ乗りに生死を懸けてぶつかり合う男たちの話ってバカバカしい限りですよね。常識的に考えれば悪いのはタダ乗りをする側。だから普通に描けば、A No.1にあまり感情移入できず、シャックにもそれほど嫌悪感を持てない。実際、ボーグナインのどこかしらユーモラスな演技に観客は極悪非道さをそこまで感じられないのではないでしょうか。 そこで現われるのが第3の男、シガレット。キース・キャラダインが演じるこの口だけの新米ホーボーの存在こそまさにアルドリッチ映画の巧さを本作に引き出しています。この最低のキャラの存在によって、A No.1の男らしさが最高に活かされ、シャックの恐ろしさも描かれる。どこかしらこの三人の描写、マカロニウェスタンの最高傑作「続夕陽のガンマン」の三人を彷彿とさせませんか。 男性映画というと、男同士の友情なども確かに大切な要素なんでしょうが、この作品ではどちらかというとそのような甘い要素は見当たらない。まさに一個人の男対男を描いた映画なのですから。 クライマックスの帝王と鬼車掌の一騎打ち!まるでプロレスを見ているようw。チェーンを振り回すシャックと角材で応戦するA No.1。これぞ男の生死を賭した闘い! そしてラストの帝王のシガレットへの最後の忠告。スカッとした爽快感と共に、A No.1の言葉はそのまま、我々観客たちへの男とはこうあるべきだというメッセージとして心に突き刺さる! この映画にもほとんど女性は登場しません。しかし列車内でワキ毛を剃る婦人や、川で洗礼を受ける女性の透け乳シーンなど、それとなくサービスシーンを挿入するのもアルドリッチ流の粋なところ(笑) そして全編を彩る雄大で過酷なオレゴンの自然描写とマーティ・ロビンスが歌う主題曲”A MAN AND A TRAIN”のテーマの素晴らしいこと! 画面からにじみ出るような古き良き時代の男たちのドラマ。このような映画、最近では本当に見なくなってしまい、寂しい限りです。 これぞ本物の男の中の男の映画です!まだ本作を見ぬ男性映画ファンの諸君、このシビレルような男のロマンを是非とも堪能してください!

  • bha********

    4.0

    知事は盗めて、正直者は盗めない

    舞台は1933年 大恐慌時代のアメリカ オレゴン州。不思議と今見ても古さを全く感じさせません。電車の旅にロマンを感じてしまう“鉄子”な私にはアメリカの大草原を走る列車にも魅了されました。 多くの失業者たちは仕事を求めて無賃乗車での列車での移動を目論みます。これらのタダ乗りする者たちの俗称をホーボー (Hoboes)と呼んでいます。鉄道関係者のみならずホーボー達自身もそう呼んでいるところをみるとホーボー達にも自身の持つプライドのようなものを感じさせられます。ホーボー達は時にはタダ乗りの成功を賭けて盛り上がったりしています。ただし、列車19号のタダ乗り成功率だけは不可能に近い確立となっています。19号の車掌シャック(アーネスト・ボーグナイン)に勝てる者はいないとされているからです。 このシャックのような車掌に冒頭では面食らってしまいました。19号のタダ乗りに成功したと思ったホーボーが走る車両の間でパンを食べようとしている背後からトンカチでガツンをやり線路に落ちたホーボーは走る列車の車輪に絡まれて無残な結果となるのです。正義の為なら人殺しも許されてしまう時代だったのでしょうか。非情なまでも職業魂を堅持する熱血車掌シャックですが、敵は鉄道内外にも多そうです。有能だけど正義と権威をかざし弱者の立場を考えることすらしない人間というものが巧みに描写されています。 このシャックに挑めるただ一人のホーボーとされているのがA-No1(エー・ナンバー・ワン)と呼ばれている50代の男(リー・マーヴィン)です。人生の荒波を乗り越えてきた男です。A-No.1にとってのタダ乗りは権威への挑戦だったのかも知れません。車掌シャックの裏をかいたりかかれたりさまざまな知恵との戦いでもあります。車掌シャックは確かに憎憎しいキャラクターではあるんですが、職業魂には感動させられる部分もあり、時にはどちらの見方をしていいのかわからなくなったりもします。 A-No.1と同じ列車に乗り込んだ偶然から行動を共にすることになる若造(キース・キャラダイン)が現われてきますが、この若造の存在も車掌シャックに次いで大きなアクセントとなってきます。ホーボーと呼べる存在にすらなっていないけで向こうっ気だけはある若造に「お前にはまだ早い、列車から降りろ」と云うA-No.1が次第にホーボーになる術を伝授していこうとしているにも関わらず若造のうぬぼれ・恩知らず・裏切りが浮き彫りとなっていきます。 全体に流れるどこかタイタニックのようなクラシカルな雰囲気はテレグラフで交信したり石炭をくべた燃料にも共通していることと、大陸を移動するという未来へのロマンが潜んでいるあたりにあるように感じました。 お気レビさんレビューをしばらく前に読んで以来、気になっていた作品でやっとめぐりあえ鑑賞に至りました。骨太な良作です。

  • bbr********

    5.0

    ネタバレ満点です!

    このレビューにはネタバレが含まれています。
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