北の橋

LE PONT DU NORD

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北の橋
3.4

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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(8件)

不思議36.4%ファンタジー18.2%コミカル18.2%ロマンチック9.1%楽しい9.1%

  • 一人旅

    3.0

    パリの街をさまよう“スクラップ&ビルド”

    ジャック・リヴェット監督作。 パリを舞台に、元テロリストの女と空想癖の若い女の奇妙な冒険を描いたミステリータッチのドラマ。 傑作『セリーヌとジュリーは舟でゆく』のジャック・リヴェット監督による一風変わった作品で、元テロリストで閉所恐怖症の女マリーを『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』『天使が隣で眠る夜』のビュル・オジェが演じる。マリーと行動を共にする若い女バチスト役はエリック・ロメールの『満月の夜』のパスカル・オジェ。26歳を目前に急死(オーバードーズの説あり)したパスカル・オジェが実の母親(ビュル・オジェ)と生前唯一共演を果たした作品でもある。実の親子だが、顔立ちは似ていない。微妙に目元が似ているが、顔の輪郭や鼻筋は全然違う。ビュル・オジェの見た目が若々しいので、言われなければ親子だと気付かないかもしれない。 本作は、1980年のパリを舞台に、ふとしたきっかけで出会った元テロリストで出所したばかりの中年女マリーと若い女バチストが、パリの街を“すごろく”に見立てた謎の地図を入手し、街のどこかに眠る宝を求めてさまよう...という【風変わりな二人の女の実物大すごろくの旅】をヌーヴェルヴァーグ的即興演出+ミステリータッチ+ファンタジックに描いた冒険譚。正直、『セリーヌとジュリーは舟でゆく』が傑作過ぎたため、ファンタジー色&奇想天外レベルの薄い本作は比較的地味で、作品全体の出来も『セリーヌ~』には遠く及ばない。 ただ、型にはまらないストーリー展開はリヴェット流であり、二人を付け狙うマックスと呼ばれる謎の男(何人もいる)の存在が物語に変な緊張感をもたらしているし、“すごろくの旅”と言っても本当に宝が存在するのか明示されないまま見切り発車的に始まるため、鑑賞者にとっては始終情報が不足したまま二人の奇妙な冒険の顛末を見届けることになる。“わけの分からなさ”は物語の進展とともに加速していき、呆気に取られる&もはやギャグ、な結末に“やられた”感に襲われる。 とにかく、バチスト役のパスカル・オジェが異彩を放つ作品でもある。バチストは空想癖に憑りつかれた変わった女で、巨大な滑り台を火を吹くドラゴンと認識して退治しようとしたり、街中に貼られたポスターを次々切り刻むという奇行を披露する。また、時おり見せる空手の型がシュールで、ふらつきながら攻撃力ゼロの回し蹴りを繰り出す場面の空気のゆるさと言ったらもう…。空想がある種の創造であるとすれば、未来を拒み過去に固執するマリーは破壊・破滅。マリーとバチスト。スクラップ&ビルド。それは物語が進むにつれ存在感を増していく瓦礫・廃墟の寂れた映像と重なる。マリーが辿る末路は、予め決められた“運命”なのだ。 リヴェットらしい現実と空想がない交ぜにされた独特の世界観を味わえる一品。『セリーヌ~』ほどのキレはないが、オジェ親子の共演は貴重である。

  • mkp********

    2.0

    はずしちゃってるよな・・・

    解説を見て理解しないと言いたいことがわからない映画ですが、理解してもそもそも理解する価値があるのか疑問を感じる映画です。 同監督の前作「セリーヌとジュリーは舟でゆく」がおもしろかったため本作も見てみました。前作は奇想天外な発想と意外なラストが印象的でしたが、本作は逆に前作の成功に囚われて発想そのものに拘り過ぎて、解説は必要だし、だからといって、この発想は拘る程のものではないよなとつぶやきたくなります。 サスペンス調で二人の女性がパリ中を歩き回り、それにつられて観客も歩きまわる感があります。一体この先何があるんだろうという感じでひっぱられますが、結論が弱く、ひっぱられたままでスルーして終わりです。そのため解説が必要となります。ただ、解説を読んで理解しても、発想だけがほとんどの映画であり、構成・映像が雑な作りとなっているため2回目を観るには及ばないと思ってしまいます。残念な映画です。

  • som********

    5.0

    かくも寄る辺なき冒険

    不思議な映画です。そして凄くおもしろい。 ジャック・リヴェットの映画は演劇との関連性で語られることが多いが、この映画もまた、パリをひとつの舞台に見立て、その舞台上で演じられた即興劇を見ているように思えます。 とりあえずサスペンス風のストーリーがありつつも、登場人物の素性もいまひとつわからず、そもそも彼らが何をしようとしているのか掴めない。いわば、サスペンスの謎が最後まで「宙ずり」のままで終わる映画です。 この「北の橋」が「ドン・キホーテ」を下敷きにしていると聞くと、なるほどと思います。たしかにひとりのドン・キホーテとして、バチストは、ロバのロシナンテならぬミニバイクにまたがり、皮ジャンという鎧を身につけ、ライオン像に勇気をもらい、「さあ来い、バビロン」とつぶやき、この時点でほとんど神話の住人となって、彼女はパリの街に乗り込みます。ドン・キホーテは騎士道の精神で挑みますが、バチストの空手道はいかにもたよりないものです。偶然に出会ったマリーはさしずめサンチョなのでしょうが、バチストとマリ-の関係はもっと複雑で微妙なものに感じられます。 マリ-は、その告白によれば、かつてある組織(政治的・犯罪的な?)の一員で、最近、銀行強盗による服役を終えたばかりの女性です。マリ-の恋人ジュリアンは、何かまた別の組織に追われ、あるいは彼らと取り引きしていることがその様子でわかります。ただ、彼らの素性を「客観的に」証明するシーンは、ジュリアンの鞄に入っていた新聞記事の切り抜き以外、いっさいありません。それゆえ、観客はもっぱら彼らの台詞をたよりに物語を類推するという点で、演劇の形式に似ています。 マリーは閉所恐怖症で、パン屋に入れず、電話ボックスのドアも閉められず、ホテルにも泊れません。これよって、カメラは必然的にパリの「屋外」ばかりを映し出すことになります。この映画は、冒頭から騒音の洪水です。クルマやバイクやヘリコプターの音、工事現場の音、子供のはしゃぎ声…。映画に終始溢れるこの音が、ことさら、パリの「屋外」を強調しているようです。あるいは舞台の効果音のようにも。(それにしても、閉所恐怖症でぐったりしたビュル・オジェの寄る辺ない様子はなんとも魅力的) バチストは、いつも何者かに監視されていると感じています。そのため、街でポスターを見つけると、そのモデルの目をナイフで削り取ります。その監視する者の代表が、バチストが呼ぶところのマックス。このマックスの正体も漠然としています。おそらく秘密警察のような存在かもしれません。 やがて、ふたりはパリの地図にひかれた渦巻き状の図を、双六のようなゲームに見立て、それに従い移動していきます。墓、迷路、旅篭…。しかしそれは、緻密な推理のようにはとても見えません。ほとんど行き当たりばったりで行動しているにもかかわらず、彼らは「適切な」場所をたどっているように見えます。そして最後に、北の橋の近くで、バチストは聖ジョージさながらドラゴン(の滑り台)を退治し、一方マリーは、双六でふりだしに戻るかのように「過去を一掃する」とつぶやいたあと、恋人ジュリアンに射殺されます。この映画のラストは、バチストがマックスに空手の勝負を挑むシーン。その勝負はしだいに、皮肉にも仮想敵であるマックスに、空手における仮想敵との戦い方を指南されるという形をとります。これは一見映画の役柄をはみ出したような展開ですが、この映画の一番おもしろいところはなんといっても、こんな風に役柄をはみ出し、現実の関係が見え隠れするところです。パスカル・オジェとビュル・オジェの台詞のやり取りも、実際の母と娘の関係が役柄を超えて滲み出ているように、感じられました。

  • tos********

    4.0

    僕の想いが君の現実に届きますように

    「運命を信じるか」と問われたら、「信じるね」と答える。 運命に翻弄されている人も見たし、 運命に助けられた人も見てきたから。 そして、紛れもなく僕もその一人であるから。 箱根にある大涌谷の崖から落ちて死にかけた僕が、 こうしてyahoo映画にレビューを投稿していること。 お腹にいるとき、医者から諦めてくださいと言われた長女が、 今では元気に笑って学校へ通っていること。 13年前に「会わせたい人がいたら48時間以内に呼んでください」と 担当医も諦めた父とは先週一緒にゴルフに行ってきた。 やはりそれは神様が決めたことなのだと思わずにはいられない。 白いオートバイ。 空手家。 リベルタンゴ。 赤い手袋。 赤い本。 クロワッサン。 白と赤がぶつかったとき運命が動き出す。 マリー :「運命なんてないわ」 バチスト:「そういうことを言う運命なの」 マリー :「もし そう言わなかったら?」 バチスト:「同じこと それも運命」 マリー :「そんな運命 くだらないわ」 くだらないと吐き捨てたマリーのラストは、 やはり運命だったとしか思えないのだ。 出逢い、偶然、宿命、エネルギー、前世、そして運命。 世界中がばかばかしいと思ったって、僕は信じる。 だからね。君と僕が出会ったことだって運命だよ。きっと。 これからも、そばにいるよ。 ずっとずっと。 キミは自分のことが嫌いかもしれないけど、僕はキミが大好きだから。 Dear my friend

  • ale********

    3.0

    ネタバレ私論ですが・・・

    このレビューにはネタバレが含まれています。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
北の橋

原題
LE PONT DU NORD

上映時間

製作国
フランス

製作年度

公開日
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