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群衆 (1928)

THE CROWD

監督
キング・ヴィダー
  • みたいムービー 3
  • みたログ 16

4.25 / 評価:4件

SomebodyではなくてNobody

  • bakeneko さん
  • 2010年1月15日 17時35分
  • 閲覧数 409
  • 役立ち度 9
    • 総合評価
    • ★★★★★

大衆社会の生々しい実体を、仮借ない物語と技巧に富んだ絵創りで見せてくれる社会&人間ドラマの傑作であります。

叢生期の映画には(夢を提供する映画のテーマにはそぐわないとして)今日ではタブーとなっている題材を取り上げたものが有ります。
本作は、20世紀の米国に象徴される“巨大な大衆に埋没する個人”を象徴&感覚的にくっきりとみせて、観客に逃れ得ない真実を突きつけて来ます。「ビッグ・パレード」でもモブシーンに冴えをみせたキング・ヴィダーは巨大なセットの俯瞰によるズーム等を駆使して“大衆”を見せると共に、主人公達の小さなドラマも細密に描いて、20世紀の大衆社会というモザイク絵を掴んで見せてくれるのであります。
決して楽しい話では有りませんが、詳細な心理把握に基づくドラマ展開は澱みなく、人生というままならない流れを緊張感を持って示しています。そして時折挟み込まれるユーモアや人情&夫婦と親子愛には、厳しいドラマならではの現実的な暖かみに感じ入らせてくれるのであります。
俳優は、監督夫人のエレノア・ボードマン以外は無名または舞台出身ですが、子役の可愛らしさも含めて自然な演技を見せて物語の迫真性を増していますし、カメラは初期のアニメーションを含めて的確且つ斬新な絵創りに頑張っています。

文学&硬派の映画ファンにお薦めの、シンプルだけど明確で華飾の無い、ここ80年ほど映画で語られなかった人生の真実を見せてくれる意欲作であります。


ねたばれ?
1、巨大なデスクワーク群はあの風刺SFの元ネタであります。
2、やはりあの芸はほとんどの人に受けないのでは…。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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