レビュー一覧に戻る
凱旋の英雄万歳

凱旋の英雄万歳

HAIL THE CONQUERING HERO

101

bakeneko

5.0

ネタバレアメリカ海兵隊は1775年の創立なんだ!

アメリカ独立戦争中の1775年11月10日に、単に“イギリス軍に同様の組織があるから”という理由で成立しています。 陸軍と仲が悪い海軍が、島嶼拠点への上陸戦を行う際に“陸軍ではない陸上戦専門部隊”を必要するために掲載する部隊で、太平洋戦争では敵地上陸の切り込み隊となるために猛者ぞろいでした(強面の俳優:リー・マーヴィンも海兵隊出身です)。 知り合った海兵隊の好意と情報伝達の勘違いから、故郷の街で歴戦の英雄と間違われてしまった青年の帰郷騒動をコメディ仕立てで描く―プレストン・スタージェス監督の戦時喜劇で、太平洋戦争の天王山だった“ガダルカナル”の島名も劇中に登場します。 花粉症の為に戦地に行けずに軍需造船所で働いているウッドロー(エディ・ブラッケン)は、バーで酒をおごったのが縁で、6人の帰国中の海兵隊員と知り合う。その中の軍曹は第一次世界大戦で戦死した父親の部下であった。青年の母親への想いを知った6人はウッドローを戦友と詐称して故郷の街にウッドローの帰国命令が出たと連絡するが、折しも市長選に沸いていた古郷では戦争の英雄の凱旋として伝わってしまい…という勘違いが雪だるま式に大きくなってゆくコメディで、主人公を捨てて町長の息子と婚約している元恋人リビー(エラ・レインズ)の揺らぐ女心も描いて行きます。 主人公の詐称を強面の親切な男たちが支援するー「一日だけの淑女」の戦時版といった作品で、どんどん大きくなってゆく騒ぎにおろおろする主人公や狂騒する街の人々、心揺れる元恋人…といった群像劇を上手く捌いてヒューマニズムに着地する映画ですが、兵隊への敬意を表しながらも戦争と戦時英雄への風刺も込められていて、その性かアカデミー脚本賞を獲りながらも興行的には惨敗した―不運な傑作であります。 ねたばれ? 花粉症くらいで“兵役免除”って、アメリカは兵数に余裕があったんだな~

閲覧数230