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バスキア

バスキア

BASQUIAT

107

kei********

3.0

金の切れ目が縁の切れ目

ハイチ地震の際にニュースに多くの絵が登場していました。 私はリアルタイムどころかこの映画を観るまでバスキアという画家を知りませんでした。 バスキアもハイチ系の人物です。 貧民街から抜け出すには、文字が書けることに加えて教養も必要な小説家よりも感性が大事な画家やミュージシャンの方が近道なのでしょう。 私から見たら彼は芸術家らしく常識にとらわれないと言うかぶっ飛んでいる人でした。 彼の知人が行っていた?小便アート?は私のような凡人には理解できません。 もしバスキアが白人だったらこんなにも大きな波のある劇的な人生にはならなかったはずです。 マスコミの報道や人種による世間の偏見などに加えて?金の切れ目が縁の切れ目?という有名人になったが故の苦しみに直面することになります。 また、途中途中に挿入されている波の映像はバスキアの状態を表しているようで良かったです。 バスキアの絶頂の頃にサクセスストーリーとして半生を映画にするよりも、その後の下降線を辿る部分も含めて彼の一生を映画にした方が人間的な部分が良く出ていて惹き付けられます。 この作品では彼の一生が描かれていましたが、どうも成功した後の部分が弱かったように思います。 彼が孤独になっていく要因はいくつか描かれていましたが、過程がちょっと少ない気がしました。 映画の時間自体が比較的短いせいか他の部分も場面が飛んで連動性に欠けている部分があるので丁寧な作りとは言えないかもしれません。 今でもバスキアの苦悩は伝わってくる良い映画でしたが、もう少し後半部分に時間を割いて描けばより良くなったのではないでしょうか。

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