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バスキア

バスキア

BASQUIAT

107

kur********

4.0

ジャン=ミッシェル・バスキア

20年くらい前、大阪・梅田のシネマアルゴという映画館で友達と二人でバスキアを見た。 シネマアルゴは梅新交差点近くの雑居ビルの六階か七階にあった。 単館系で雷蔵映画なんかも上映してた。広さも丁度良くて、行きやすい雰囲気の映画館だった。(駅からはちょっと遠かったけど。) シネマアルゴでバスキアを見た後、二人で映画の話をした。 映画の中に、バスキアがウォーホールと彼の画商に自分の絵を売る場面がある。 レストランでウォーホール達のテーブルに、まだ無名のバスキアが絵を売り込みに来る。 ウォーホールは一目でバスキアの絵を気に入る。画商も絵を欲しがる。 あの人らはいいものはすぐにいいって分かるんやて。と友達は言っていた。 最近、久し振りにバスキアを見た。 淡々とした映画。と記憶していたけど、見返してみたら意外にもチャーミングな映画だった。 テーブルに絵を描いて女の子を口説くところ、お金とフォークのやり取り。 友人ベニーとの会話。望遠鏡で発見されるバスキア、キャビアを買ってくれるウォーホール、ダッグマン、マイロと娘の場面、等々。 なんかよく分からないけど存在して、なんかいいなと思ってしまう場面がいっぱいあった。 バスキアは画家ジュリアン・シュナーベルが、若くして亡くなった友人の画家バスキアと80年代のNYのアートシーンについて撮った映画。 95年に撮影されて、96年公開。日本では97年に公開されている。 最近も80年代を振り返った映画が色々作られているけど、ちょっと80年代ばっかりすぎない?ちゃんと90年代、0年代も振り返ってもらえてるのかな?と、この映画とは関係ない事が気になりました。 さて映画バスキアの話。 ジャン=ミッシェル・バスキアは実在の人物なので、映画にも実在の人物が登場する。 デビッド・ボウイが演じたアンディ・ウォーホール、デニス・ホッパーが演じた画商ブルーノ・ビショップベルガーは実在の人物。画商アニナ・ノセイ、メアリー・ブーンもそう。 一方、バスキアの恋人ジーナや友人ベニー(ベニチオ・デル・トロが演じている)は何人かの人物をモデルにして作り出されたキャラクター。 そして友人の画家マイロ(演じるはゲイリー・オールドマン)は監督ジュリアン・シュナーベル本人がモデルだそう。映画に出てくるマイロの作品はシュナーベルのもの。マイロの妻と娘を、シュナーベルの娘たちが演じ、シュナーベルの両親もマイロの両親役で映画に出演している。 と、パンフレット読み返したら書いてありました。 画廊でマイロの両親を紹介されたウォーホールが「僕の写真を撮って」と言う場面があるんんだけど、創作?それとも本当にあったエピソード?と想像しながら見るもの楽しい。 映画バスキアは無名たったストリートアーチストが一夜にして成功と名声を手に入れるも、引き換えに色々なものを失って最後は命も落としてしまう話。 映画の中で成功したバスキアは確かに色々思い悩む。 なんだけど、バスキアに流れ込んでくる根源的なエネルギーは最初から変わってない気がして、バスキアがドラッグで死んじゃったのもたまたまで、本人は、まさかそんなハズじゃ…!と思ってるんじゃないのかなあ、という感想を持ちました。 たぶん映画の中にバスキアが描けなくなったという描写が無かったからだと思うんだけど。 20年前に見たときは、死への誘惑断ち難くドラッグを過剰摂取した。という受け取り方をしていたので、映画の見方って変わるんですね。

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