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キャット・ピープル (1942)

CAT PEOPLE

監督
ジャック・ターナー
  • みたいムービー 4
  • みたログ 33

3.40 / 評価:10件

結婚の教訓のよう。陰影が美しい古典ホラー

  • たまごボーロ さん
  • 2021年2月21日 20時01分
  • 閲覧数 45
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

ナスターシャ・キンスキー版しか知らなかったが、オリジナルを改めて見ると面白かった。古い映画なので派手な特殊メイクなどは使っていないのだけれど、撮り方で不気味な雰囲気が盛り上がる。陰影が濃いダークな画面が美しい。

主人公のオリバーが動物園で見かけたイレーヌに一目惚れして結婚。しかしイレーヌはセビリアの呪われた一族の末裔だと言う。自分はリビドーが高まると豹に化身して相手を食い殺してしまう、と信じる彼女は夫との性的接触を拒む。オリバーは彼女に理解を示しつつも、訳のわからない新妻より気心の知れた同僚のアリスに心が傾いていく。
途中まではイレーヌの妄想ではと思わせつつ、不気味な兆候が現れ始めるあたりが怖い。いよいよ豹の登場かと思ったらただのバスだった、、というフェイント演出は「リュートン・バス」と言われ、今もホラー演出の定番だ。

私には終始イレーヌが気の毒に思えた。まず彼女は異邦人だ。異国で仕事を頑張りつつ、彼女は自分の血に怯え、それに打ち克とうとしていたのに(冒頭で彼女が描く黒豹のスケッチには、彼女の部屋に飾られた故郷の英雄像に倣い、深々とナイフが刺さっている)。イレーヌは「内なる邪悪に必ず勝つから少し待って」と夫に哀願するが、夫も精神科医も彼女の妄想だと思っている。キザな精神科医は食い殺されたが、イレーヌは夫を守るために自ら破滅する。彼女側に立って見れば、新婚早々に浮気して離婚を言い渡す夫なぞ食い殺してやりゃ良かったのでは?とも思えてくる。
オリバー側から見ると、よく知らない相手との電撃婚はあんまりよくないね、という話にも見えた。同僚のアリスとは長年の付き合いで何でも話せる。そういう相手は往々にして「ただの友達」となってしまいがちだ。そこからロマンティックな恋愛には発展しづらい。しかしお互いによく話し、ある程度知り合った上での結婚の方が手堅いのは事実だろう。例外もあるが、一時的なのぼせで結婚するとロクなことはない。

イレーヌを演じるシモーヌ・シモンは猫顔でハマり役だ。近代的なアリスとの対比も良かった。イレーヌがペットショップに入ると動物たちが一斉にパニックを起こし騒ぎ出すシーン、確か「オーメン」でも同じような場面があったが、これが元ネタだったんだなぁと思った。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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