猫族の悲劇
- bar***** さん
- 2018年10月11日 13時52分
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キャット・ピープル。
「猫族」という変身設定は、狼男と似ているが、描かれ方はまるで違う。
「猫族」の末裔であると信じている主人公の女は、キスをすることで自身が豹になると思い込み、夫と関係を深めることができず苦悩する。夫は新しい女と関係を作り、主人公はジレンマを作っていく。これはそういう心理劇でもある。
もともとの構想がB級映画だったのか、通常シーンのクオリティは低い。
ただストーリーは面白い。これはホラー映画でもあるのだが、心理的なホラーである。グロテスクな化け物は登場しない。また強烈な変身シーンもない。魔物を意味する象徴と、会話シーンによってほとんどが構成されている。
普通の男女の恋愛と、それを妨げる自身の出自は古典的な悲劇の特徴だ。そして主人公の女の強い葛藤、「猫族」のミステリアスな雰囲気、高まっていく不幸、そして結末。
古典的なルールに基づいて制作された怪奇映画だということができると思う。
ただ、やはり低予算で短期間のうちに制作された映画という印象が強く、オススメはしない。狙いは面白い。しかし、どちらかといえばがっかりさせられる要素の方が多いだろう。
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