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吸血ゾンビ

吸血ゾンビ

THE PLAGUE OF THE ZOMBIES

91

ves********

3.0

元祖本家正調ゾンビ

ハマー・フィルム・プロダクションの1966年英国製クラシック・ホラー。 今時のゾンビを想像してはいけません。 まず、邦題ちょっと誇大広告。血とか吸ってないし。 ヴードゥーが関わる伝奇物語です。これは元祖本家正調ゾンビ。 なになに、解説によると「メイキャップや動作、首を落とすといった退治法がジョージ・A・ロメロ監督などのモダン・ゾンビ映画に大きな影響を与えた。」 つまり、ゾンビ映画研究的な見方をすれば、興味深い映画であるとも言えます。 ちなみにジョージ・A・ロメロ以降のおなじみ肉食ゾンビは「リヴィング・デッド」と分類するとかナントカ。 イギリス・コーンウォール地方で、村人が謎の奇病で次々死んでいく。 村の医師と、その恩師である大学教授はその原因を探っていくうちに、死体が蘇る現象に出くわす。 その背後に見え隠れする、村の領主の陰謀。 領主はある目的のために、死者をゾンビとして蘇らせていたのだった。 そして教授の美しい娘にせまる貞操と生命の危機! オープニングでは動くのもタルそうな顔をしておきながら、思いの外アドベンチャーな老教授の、活躍やいかに!? (墓は暴くやら、人んちは忍び込むやら、ゾンビの首はたたきおとすやら、教授ったら暴れん坊♪) これが意外に、構図もオドシ方も今に通じるものがあって、ホラーとしてより、ドラマとして楽しめます。 もちろん突っ込みどころは山ほどありまして。 特に領主が死人を蘇らせたかった理由に思わずガックリ。 焼けるゾンビのメイクが○○○になっちゃってたのにガックリ。 しかしヴードゥーが関わる伝奇物語とみれば、話にちゃんと辻褄が合っていて、荒唐無稽ということはない。 聞く所によると「領主が死人を蘇らせたかった理由」はゾンビの使い方としては正しいらしい…。ええっー(驚)! 本作をバカみたいと笑って見てはいかん。 若い人にはタルいかもしれないが、ゾンビの生首が落ちている状況を当時の人がどんなに恐怖して鑑賞していたか想像すれば面白いかもしれんし。(面白くないかもしれんし。) ・・・(余談) 近所に映画街があったので、子供の頃、通ってた銭湯の脱衣所には、任侠だのエッチだの怪獣だの、様々なポスターが貼り出されていた訳だが。 その中の珠玉の1枚が本作『吸血ゾンビ』。 おいおい。貼り出す前にちょっと考えろ。 ((;゚Д゚)) 子供にはゾンビそのものが、何者かわからない(笑)が、やばい。 しかも吸血ときたら、「なんかわからないけど、凄くやばい」。 なによりも、そのビジュアル、インパクト1等賞。 トラウマ決定じゃねーかよ!!。 時は過ぎ、ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』が公開された時に、なぜか子供時代のトラウマが燃え上がり、前売り買ってまでしてロードーショーに参じた結果、二晩続けてゾンビに追いかけられる夢にうなされる、という返り討ちにあい、わざわざトラウマを上塗りするはめに。 それ以降もトラウマを舐め返しにいくようにホラーを観ている訳ですが、 なんですかなぁ『吸血ゾンビ』、私のホラー好きの原点だったのかなぁ。

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