去年の夏 突然に

SUDDENLY, LAST SUMMER

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去年の夏 突然に
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(10件)


  • ********

    5.0

    三人称で正気を保つ

    1959年。ジョセフ・L・マンキウィツ監督。死んだ詩人の母親(キャサリン・ヘップバーン)はロボトミー手術で有名な精神外科医(モンゴメリー・クリフト)に姪(エリザベス・テイラー)の手術を依頼する。しかし姪の狂気を疑った医者は息子の死の真相を知ろうとする、という話。「女性の狂気のなかには真実が隠れている」というフロイトさんが知ったら大喜びしそうな題材。母と息子の隠微な関係やあと一歩で同性愛という詩人の描き方、「肉」としての人間と「精神」としての人間という対比など、なにやら精神分析めいた装いに事欠かない映画です。 しかしすばらしいのは、姪のテイラーの語り。詩人の言葉を引用し、自分の日記を引用する。とくに真実を回想するラストの場面では、画面の半分に語る彼女の顔があり、過去は残り半分に無音で映っています。焦点を失った彼女の視線とともに過去が語られる。過去と現在の語りにおける共存。レイプされて人間不信に陥ったという彼女はその傷から回復する時に三人称で日記を書きはじめたというのだから、引用=「語り直す」ことは彼女が生きることそのものなのです。狂気だと決め付けられる彼女は三人称で語り直すことで正気を保つ。もちろん、マンキウィッツ監督の作家的なこだわりが「声」にあるのはどの映画を観てもわかりますけど。(この映画ではヘップバーンの登場も「声」から。しかも天井からの) 真実を追求するというモンゴメリー・クリフトの瞳が、焦点が定まらずどこを見ているのか分からないほど薄いのも注目。まっすぐに焦点を定めた濃い瞳では真実は探れないのです。その目で「真実に抵抗するのはやめなさい」とテイラーに語りかけるとき、彼女に抵抗する力がないのもうなづけます。

  • kit********

    3.0

    ネタバレ100万ドルは?

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • gol********

    5.0

    瞠目

    初めて見たときは子供でよくわからなかったがとても怖かった。そのずっと後に見た時、筋は何となくわかったけどやっぱり怖かった。でもまた見たくなった。こんな妙な震えがくる映画はこれ以後も見たことはない。

  • sou********

    4.0

    誰か教えて!!!

    ふとキャサリン・ヘップバーンが目に止まって、これ一体どうゆう話なんだろうと思いながら鑑賞。 最後まで見ても、ストーリーはよくわからなかった。 なぜ彼は死ななければならなかったのか、誰か私にわかるように教えてーーー。 舞台劇のような、仰々しい長い台詞。覚えるの大変だろうなあ。 エリザベス・テーラーは、綺麗でムチムチ。今風のパーフェクトなスタイルじゃないけど、本物っぽくて色っぽい。 キャサリン・ヘップバーンは、大金持ちで狂信的で傲慢な婦人を見事に演じてました。「黄昏」の明るくてかわいい奥さんとは大違い。 どちらももの凄い迫力。圧倒されました。 ストーリーもよくわかってないくせに褒めるのも気が引けますが、なんだろうどうなるんだろうと引き込まれて見たし、迫力に圧倒されたので、星4つ。

  • gre********

    3.0

    ネタバレ去年の夏突然に

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • ytq********

    4.0

    壮麗なる巨大な廃墟の如き闇

     「去年の夏、突然に」起きた、一人の男の死にまつわる謎を巡るサスペンス。  冒頭は登場人物同士の、会話、会話、会話の応酬の連続、という感じで、何じゃこりゃ、これでも映画か?と疲れてしまいそうになるのですが、後半の、謎の解明に至る部分での、うねる波が重複に重複を重ねるが如き強力な描写において、ぐいぐいと引き込まれてしまいました。  では、この映画をよく理解出来たのかと言われれば、正直な所、全っ然、自信が無いのです。死んだ男とその母親との異常な関係、彼自身の罪、精神の病とは何なのか、ひいては現代文明の経済関係上における罪、人間の原罪までをも描き出すかのようなクライマックス。でも、それらしい事が、ただただ悪夢でも見せられるかのような不思議な感覚の映像として、迫って来、こちらはもう、その映像の波に身を委ね、飲み込まれて行く事しか出来ないのです。何だか分かったような分からないような感覚に浸る中、ただ妙に凄かった、としか言いようの無い映画体験なのでした。  そのようにしか理解出来なかったにも係わらず、採点を高くしてしまうのは、極めて無責任なのですが、でも、そう評価せずには居られない、とにかく「何だか凄い映画」なのです。とにかく、謎に迫るクライマックスのイメージの波は圧巻です。

  • いやよセブン

    3.0

    精神を病んでいるのは誰?

    富豪の未亡人(キャサリン・ヘプバーン)が脳外科医(モンゴメリー・クリフト)に近付き、病院に100万ドル寄付するかわりに、おかしくなった姪(エリザベス・テイラー )のロボトミー手術を依頼する。 未亡人の話によると息子が心臓麻痺で死亡して以来、姪の精神が変調を来したようだ。 一方、姪から話を聞くと未亡人と息子の関係にすんなり受け入れられないものがあるのを感じる。 舞台劇の映画化なので話運びに無理があるような気はするが、三人の名演を楽しめる。

  • カッチン

    4.0

    どっちが病気?

    ニューオリンズの上流階級ビネブル夫人(キャサリン・ヘブバーン)はキャサリン(エリザベス・テーラー)が、おかしなことを言うのでロポトミー手術(脳手術)を依頼する。 なんと依頼されて登場したのは優秀な若い外科医クロウイッツ(モンゴメリー・クリフト)! キャサリンは去年の夏、夫人の息子セパスチャンとスペイン旅行中に無残な死に方をしていた。。。 夫人によれば居合わせたキャサリンはショックで早発性痴呆性にかかったという。だが外科医はキャサリンの診察をし、脳手術をするほどのことではないという。キャサリンの記憶が呼び戻されるにつれ、意外な事実が浮かび上がっていく・・・ やがて語られる″去年の夏突然に″起ったこととは!? セパスチャンはホモセクシュアルで、少年たちの気をひくために美貌のキャサリンを利用していた。そして・・・・。過保護過ぎた母親ビネブル夫人とキャサリンのどっちが病気なのか???

  • gan********

    3.0

    2大女優共演

    テイラーとキャサリンヘプバーン。あとモンゴメリクリフト。 話の内容は、妄想が繰り広げられるので分かりにくい。 このジャンル苦手。

  • jas********

    2.0

    二大女優共演のサスペンス☆2つ半

    脳手術で権威のある医師の元にロボトミー手術の依頼が。 相手は資産家の未亡人で、被手術者は病院に入院中の姪。 彼女はあらぬ事を口走り、 明らかに変調をきたしているのだが、 なぜ手術までしなければならないのか? 未亡人の息子の突然の死。 そこに居合わせた姪が記憶喪失と、 サスペンス・スリラーといったタッチで物語は展開、 真相が暴かれるラストまで中々見せてくれるのだが、 謎解きの場面ではちょっと評価が分かれるかも。 精神世界と言うか、幻想的と言うか、 ある意味深いと言えば深いし、 その反面「ん?」という印象も。 K.ヘップバーンは怪しげな未亡人役を見事に演じ、 E.テイラーの相変わらずの美しさには惚れ惚れ。 キャスティングは見応えたっぷりだったが、 何とも不思議なサスペンス映画だった。

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