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アイガー・サンクション

アイガー・サンクション

THE EIGER SANCTION/ASSASSINIO SULL'EIGER

128

カーティス

2.0

山岳アクションはすごい

イーストウッド監督主演のスパイもの。ただのスパイ映画ではなく山を登るスパイ映画。本作といい『ファイヤーフォックス』といい、イーストウッドのスパイ映画は一癖も二癖もあるな…。 主人公のスパイは、凄腕で女にモテて登山が出来て美術の専門家という、007のようなオールマイティなスーパーマン。それに対して本編は007を皮肉ったような捻くれた内容。信頼度0の組織に、意味のないミッション、空虚な真相、どこか暗いラスト…と、王道から外れた展開の数々が実に70年代って感じ(偏見です)。007をはじめとするスパイアクションや、『クリフハンガー』のような山岳アクションを期待すると肩すかしを食らうこと請け合い。 見どころは山岳アクション。地味な絵面ではありますが、実際に登っているだけあってかなり見ごたえあります。とくに印象的だったのは、主人公が岩山の頂上に登り切った瞬間にカメラが引いて、岩山全体を映す空撮になるという長回し。スタントではなく役者本人が登っているからこそできるシーンで、命知らずな撮影方法にびっくりしてしまいました。 ただ残念なのは、登山に至るまでがひたすら長いこと。最初の登山まで45分ほどかかるうえに、タイトルであるアイガー北壁に登るのは90分すぎてからというスローな展開。そこに至るまでのドラマが面白いわけでもないですし、そもそも登山のシーンにストーリー上の必要性があまりないので、見終わったあとに徒労感が残りました。

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