霧の中の虎

A TIGER WALKS

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霧の中の虎
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

作品レビュー(1件)

勇敢16.7%パニック16.7%恐怖16.7%コミカル16.7%切ない16.7%

  • rup********

    4.0

    逃げたトラを巡るちょっとシビアな物語

    サーカス団が連れていた1頭のトラが檻から逃げ出したという騒動を描いたディズニー作品です。 トラの運搬を担当していた酒癖の悪い男が酔っぱらって気が大きくなりトラにちょっかいを出すと、それを嫌がってちょっと開いた檻の隙間から飛び出して逃げたトラの行方を巡って町中が大騒ぎになります。 下手をするとただの動物パニック映画になりそうなのですが、本作がユニークなのは、この騒動を私欲のために利用しようとする人々の姿を前面に出して描いていることです。 例えば、知事は、指導力を発揮して住民たちにアピールする格好の機会だと考えたり、派遣された州兵もトラを捕まえて自分たちの手柄にしようとします。マスコミも特ダネを狙って続々と現地にやってくるといった具合。 なかでも露骨なのが、ウナ・マーケルが演じている宿屋の女主人で、人が小さな田舎町にどんどんやってくると一部屋に2人も3人も入れて相部屋にした上に宿賃も釣り上げて、この機に乗じてじゃんじゃん稼ごうとする様子が見られるのが面白いところです。それも「南部の唄」の挿入歌『ジッパ・ディー・ドゥー・ダー』の”なんて素晴らしい日だろう~♪”のフレーズを口ずさんだりしているので、がめつさがより強調されています。 町の保安官の小さな娘ジュリーが何の罪もないトラに同情し、TVカメラの前でトラを生け捕りにして動物園に入れてあげたいと語ると、それが全国の子どもたちに伝わり、「セイブ・ザ・タイガー(トラを救え)」キャンペーンが巻き起こります。ここら辺はディズニー映画らしいテイストになっていますが、自分たちの利益を優先させる大人たちのエゴが目立っていて、かなり現実寄りのシビアなストーリー展開なので、大人も興味深く観られるような作品になっています。 ジュリーの父親で保安官の役を演じているのがブライアン・キースで、町のお偉方と娘との板挟みとなり悩みますが、「罠にかかったパパとママ」のお父さん役よりずっと頼りがいのある感じ。「アメリカ上陸作戦」の警察署長の役とも似た雰囲気です。 また、ジュリーの母親を知的美人のヴェラ・マイルズが演じています。ジョン・フォードやヒッチコックの作品でよく知られていますが、本作を皮切りに続々とディズニー作品へ出演するようになり、ブライアン・キースとは、翌年の「われらキャロウェイ」でも夫婦役で再共演しています。 そして、娘のジュリーは、のちに「ヘルハウス」や「巨大生物の島」などに出演して今も根強いファンがいるパメラ・フランクリンが演じていて、この頃から演技はとてもしっかりしていますが、純真な優しい性格の良い子を演じているのが今観るとかなり新鮮に感じられるかもしれません。 あと、今回再見してああそうだったのかと思ったのが、トラの調教師役で出ているサブウで、初見のときは、まだ「バグダッドの盗賊」も「アラビアン・ナイト」も観ていない頃だったので、何にも知らずに観てしまっていたのですが、あの野性味あふれる少年サブウがすっかりおじさんになって本作に出ているのに気づいてちょっと驚きました。それもこの撮影後まもなく心臓発作で39歳の若さで亡くなっているなんて・・・。 これが遺作ということですが、親身になってトラのことを考え、何とか生け捕りにしたいと思う心優しい役なのがラストを飾るのにふさわしい作品だったと言えそうです。 ディズニーの子役として活躍したケヴィン・コーコランもジュリーの友人役として出演していますが、随分大きくなってしまっていて、台詞も余りありませんでした。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
霧の中の虎

原題
A TIGER WALKS

上映時間

製作国
アメリカ

製作年度

公開日
-

ジャンル