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ギルバート・グレイプ (1993)

WHAT'S EATING GILBERT GRAPE

監督
ラッセ・ハルストレム
  • みたいムービー 1,071
  • みたログ 7,753

4.19 / 評価:2276件

イケメンの共演!だけが見どころではない。

  • mar***** さん
  • 2019年12月5日 18時00分
  • 閲覧数 2192
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

若かりしジョニデとレオ様!
って入りだとね、きっかけはそれでもいいんでしょうけど、
見どころはそこだけじゃないと思いますよ。


原題は「WHAT’S EATING GILBERT GRAPE」。
これ「何食べてるの?」というそのままではなく、
「何か悩みでもあるの?」という意味の言い回しだそうです。
(邦題へのしづらさは理解できるが)
「どうかしたの?ギルバート」という原題を知るだけでも
この映画への入りが変わるのではないでしょうか?


「日々悶々としてる年頃の兄ちゃんが、
どう生きるかを決断するとある一週間」
というお話。

”人生の切替時には町を出る”
職だって住だって自由に追い求めていくアメリカらしい
ストーリーです。


まあ、退屈かもしれませんよ。
派手さやサスペンス感もないアメリカの片田舎の人間模様。
その何気ない空気感の中に
ジワリと浮き立ってくる主人公の心情の変化。
さわやかなエンディングも相まって
鑑賞後は心地よい気分になります。


●豪華キャスト●
ジョニー・デップとディカプリオは言わずもがな。
主人公ギルバート役のジョニーは、
静的な感情の揺れ動きを見事に演じてると思います。
いつも茶色のジャケットですきっ歯がイイ味。
知的障害者の弟アーニー役のディカプリオは対象的に動的・奔放で、
ときに繊細な感情の起伏を見事に演じてると思います。
そして、二人とも(たぶんアーニーも)が恋をする
ベッキー役のジュリエット・ルイスが
めちゃかわいい!
ショートヘアがよく似合う!
出会いから短期間で兄弟の心の内を引き出す
母性のようなおおらかさを持ちながら
手の振り方とか仕草に可愛らしさもあるところがすごく魅力的。
ギルバートとベッキーのやり取りが物語の主たるところですが、
実はベッキー登場時に先に目があうのはアーニーの方で
殴られたあと向かったり、水を克服するほどの信頼を寄せるのも
ポイントでしょう。

脇役たちも名優ばかりです。
ベティ・カーヴァー役はBTTF3のクララ役のアイツ。
男にすがる演技が見事で、腹立つんですよね。
東京ラブストーリー(古い)の関口さとみ級の苛立ちを覚えます。
ギルバートの友人、葬儀屋のボビーは、
これまたBTTFのジョージ・マクフライでお馴染みの
クリスピン・グローヴァーで、ちょっと空気読めないキャラがハマってます。

もうひとりの友人、タッカー役こそが
様々な映画で名脇役をこなすジョン・C・ライリー。
個人的にはタッカーこそがこの映画の良心だと思います。
母を見世物にするギルバートを咎めたり、家を補修してくれたり。
終いには建物の土台そのものがイカれてると判断します。
このオチに繋がる別の理由を示す点や、
生き方を見つけ実行していく様子はギルバートと対象的に描かれ、
重要な役柄と言えると思います。

最後に、
食料品店のラムソン夫妻。
客を取られたFOODLANDのケーキを
最後に誕生日パーティーで受け取るカットが
わざわざ挟まるのも意味ありげに観てしまいます。



●とにかくアメリカっぽさを感じられる●
監督がスウェーデン出身にもかかわらず、いや、だからこそシンボリックに
アメリカぽさをそこはかとなく感じられます。
クリスピーベーコンをかじったり、小さな町でもアイスクリーム専門店があったり、
新装開店をマーチングバンドで祝ったり。
取っ手のないペーパーバッグ、ぼろっぼろのピックアップ、ロールの藁、給水塔、
などはもちろん、
「sunshine」や「knight」など母の息子たちへの呼び方もぽい。
80〜90年代ファッションもひと回りして、いい感じに今っぽさもあります。



●けっこうコミカル●
ちょっとしたとこでフフッとなります。
映画開始10分で早くも濡れ場。
不倫がバレそうなスリリングさを演出するカーヴァーさんとのやり取り。
小生意気な妹エレンがラッパを吹きながら中指立てるシーン。
男3人がカフェでだべってるシーンもツボです。
いつも議論に夢中なタッカーとボビーを尻目にギルバートはいつもうわの空。
シュガーディスペンサーからテーブルに延々砂糖を出し続ける描写がオモシロイ。
カメラワークもいいんですよ。
冒頭のトレーラーハウスの車列に太陽光がまばゆく反射する絵面。
じゃれ合う兄弟を地下室から覗くタッカーの頭だけ出てるカットとか。
ラムソンさんの悲しそうな表情が要所々々で挟まったり。
母がアーニーを怒ったときに足元だけを抜いたり、
傾いたまま走る車など、
巨漢の母、知的障害者の弟、という境遇が
シリアスかつ同情的になり過ぎないような演出なのかなと思います。
巨漢の母を豚ではなく「鯨」と表現するのもセンスを感じます。



今の映画に比べたら退屈なストーリーかもしれない。

でも、それなのに!
字数ギリギリまでお気に入りポイントを書いてしまった。。
それだけ旨味のある良作だと思いますけど
いかがでしょうか?

詳細評価

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映像
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