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木を植えた男 (1987)

L'HOMME QUI PLANTAIT DES ARBRES/THE MAN WHO PLANTED TREES

監督
フレデリック・バック
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3.92 / 評価:37件

一粒一粒の種を蒔くように、一枚一枚描いた

  • ふぁんた2 さん
  • 2007年12月20日 16時49分
  • 閲覧数 434
  • 役立ち度 25
    • 総合評価
    • ★★★★★

美しい。

是非多くの人に見てもらいたい作品。

個人制作アニメの最高傑作です。

ジャン・ジオノ原作の話の素晴らしさ、

そして何よりどこを切り取っても完成された絵の世界。

色鉛筆によって描き出されるシンプルで清潔で繊細で、

それでいて芳醇なイメージの描写は必見です。

前半の押さえた色調の中に一人、たたずむ羊飼いの老人。

ラストの色彩に溢れたまばゆい夢のような世界とのコントラストが心に残ります。




「一万本の木が大海原のほんの一滴の水となってしまうくらいの木を植えられたら」

と願ったエルゼアール・ブフィエ。

それはそのまま、一枚一枚、祈りを込めて描かれた絵が
やがて大河の一滴となって
心地よく流れ、
私たちを潤してくれるこの作品を作り上げたバックと重なるのです。



この作品の制作には五年の歳月が費やされたそうです。

アニメーションを一人で作り上げるというのは恐ろしく孤独な作業でしょう。



誰とも交わることなく強い信念をもって木を植え続けた男、エルゼアール・ブフィエの姿は

稀代のアニメーション作家、フレデリック・バック、その人の姿に思えてきます。

羊飼いの手と心で生まれた森を前に、
主人公は
「人間が破壊以外の領域で神と同じくらいの有能であり得る」のだ、と感じます。

バックの創造の仕事もその通りではないでしょうか。



真に創造的な人生とは、真の幸福とは何か、

この名も無い羊飼いの男と、フレデリック・バックは
確かに解っているのでしょうね。

それはなんと幸福なことでしょう!

そんな彼らの生き方は、迷い人の私にはとても眩しく映ります。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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  • 知的
  • 切ない
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