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唇からナイフ

唇からナイフ

MODESTY BLAISE

118

kak********

3.0

1960年代のお洒落でコミカルなスパイ映画!

1960年代と言えば、イギリスの「007」や、アメリカの「0011ナポレオン・ソロ」と、スパイ映画が花盛りだった頃。本作品は「007シリーズ」の女性版とも言われているが、むしろイタリアのお洒落な泥棒映画「黄金の七人」シリーズに似ている。 原作は、ピーター・オドンネルの新聞掲載漫画「モディスティ・ブレイズ」で、「暗殺者のメロディ」や「パリの灯は遠く」のジョセフ・ロージー監督が映画化した作品。 物語は、中近東の王国へ贈るダイヤをめぐっての争奪戦なのだが、緊迫感はまるで無し。イギリスの制作なのに、フランスやイタリアのファッションを観ているかのような60年代最先端モードをちりばめた映像が綺麗だ。 主演は、ミケランジェロ・アントニオ監督の「愛の不毛三部作」の一つである「太陽はひとりぼっち」で、アラン・ドロンと共演したモニカ・ヴィッティ。共演は、「コレクター」でカンヌ国際映画祭男優賞受賞のテレンス・スタンプと、「ベニスに死す」で主演を務めたダーク・ボガード。 本作品は、とにかく明るく楽しいスパイ映画で、原作の漫画のファンも多かったに違いない。しかし、1966年の作品として考慮しても、テンポがゆっくりで若干盛り上がりに欠けるのが残念だ。同時期の「黄金の七人」も、イタリア映画だが同じくスロー・テンポなので当時の作風かもしれない。 見所は、007もビックリの秘密兵器や小道具の数々で、一見滑稽にも見えるアイデアながら意表を突くものも多く、理屈抜きで楽しみたい作品である。

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