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蜘蛛女のキス (1985)

KISS OF THE SPIDER WOMAN

監督
ヘクトール・バベンコ
  • みたいムービー 88
  • みたログ 445

4.14 / 評価:119件

すごい、良い作品です。

  • bar***** さん
  • 2018年2月24日 16時05分
  • 閲覧数 896
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

蜘蛛女のキス。いやー……いい映画でございました。
作品時間の大半を牢屋での対話に使っており、ここのところはちょっと退屈だったけど、ラストはほんとうに素晴らしい、我慢が報われる映画でした。

モリーナというトランスジェンダーの主人公。彼のキャラクター性が見事。
モリーナというキャラクターは一朝一夕で作れるものではないと思います。身体が男で心は女というだけではない、彼がどう世界の壁の中で生きてきたのか、男としての不安と女としての不安、二重の苦しみにじっと耐えてきた彼が、愛を得てどうやって変わったのか。その成長と変化の物語が、実に美味。

正直作中に挿入される映画の意味は、難解だけど、たぶんモリーナ自身の答えを見つけるための手がかりだったのではないでしょうか。周りに用意されている社会というものに対するモリーナ(女として)の勝負。そして自身の昇華。生きている意味を見つけること。

ヴァレンティンは革命家という社会に対する闘いの象徴として現れてきているのではないか。自身の生きる意味を見つけ、そこに向かっていく。しかしヴァレンティンにも悩みがある。それがマルタであり、自分が偽善者なのではないかということ。革命は善的な社会的行動であっても、女が抱く愛には及ばない、この映画はそう語っているかのように見えます。

ヴァレンティンが最後に見た幻想は革命などというものとは何の関係もない、穏やかな恋人との風景でした。それがいくつもの問題を綺麗に洗い流してくれるのです。穏やかな切ない余韻に浸りながら、エンドクレジットを見ることができる。これは名作です。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • ロマンチック
  • 切ない
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