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グリード (1924)

GREED

監督
エリッヒ・フォン・シュトロハイム
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  • みたログ 47

3.95 / 評価:19件

シュトロハイムのグリード

  • 一人旅 さん
  • 2015年4月19日 1時12分
  • 閲覧数 494
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督作。

金に対する執着心が元で破滅へと導かれていく夫婦を描いたドラマ。
人間の業を描いた作品で、宝くじで手にした大金によって夫婦関係や個人の精神状態に負の変化が現れていく様が恐ろしく、悍ましい。結婚当初の愛に満ちた夫婦の関係は崩れ去り、金を保有し続けることだけが妻トリナの生きる目的と化していく。妻の金に対する貪欲さは夫マックにも悪影響を及ぼし始め、やがて夫も妻同様、金の亡者に成り下がってしまうのだ。夫が命を助けた小鳥は清廉の象徴であり、小鳥を狙う猫の描写は夫自身の清廉さが失われつつあることを意味している。そして金の魔力は夫婦以外の人間にも威力を発揮し、夫を憎む妻の元恋人マーカスも金への執着心を見せ始める。
金のために妻を殺害し、死の砂漠へ逃げ落ちていく夫と彼を追うマーカスの末路を追った終盤のシーンは絶望的であり哀れでもあった。飲み水も底をつき、二人の男に確実に迫りくる死。乾いた砂漠の上に無意味に散らばる大金の描写が強烈な印象を残し、続いて対比的に映し出される空の水筒が、ついに無価値と化した金の存在を強調させる。全てを犠牲にしてでも捨てられなかった金への執着。だが、二人が最終的に行き着いた砂漠で、金は何の意味もなさないという皮肉。サイレント映画でここまでやるか、というほどに演出・映像に監督の執念めいたものを感じるのだ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 恐怖
  • 絶望的
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