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決断 (1959)

THE HANGMAN

監督
マイケル・カーティス
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  • みたログ 6

3.60 / 評価:5件

穏やかな作風が魅力

  • rup***** さん
  • 2018年8月17日 23時31分
  • 閲覧数 437
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

決闘も銃撃戦もない地味なモノクロの西部劇なのですが、個人的にはかなり気に入っている作品です。西部劇の形を取ってはいるものの、実質的には刑事物に近い内容になっています。

主人公は『ハングマン(死刑執行人)』と呼ばれる連邦保安官補ボバード。
彼が疑わしい者を片っ端から捕らえていくような非情な男ではなく、容疑者を突き止めても誤認逮捕のないよう真犯人かどうかを慎重に見極めてから捕まえようとする理性的な人物であることがこの作品を特徴づけています。
あくまでも”Law and Order(法と秩序)”に則って捜査を行う姿勢を崩さないところに好感が持てます。

ロバート・テイラーがこのボバード役を演じているのですが、テイラーの本来の持ち味であるちょっと柔軟性に欠ける実直さというか生真面目さといったものが本作では上手く活かされていると思いました。

物語の骨子は、ボバードが、犯人と思しき男ジョニー(ジャック・ロード)が自分の追いかけている人物であるかどうかが分からないので、ジョニーを知る若き未亡人シーラに面通しさせて本人か否かを確かめようとするというだけのことなのですが、脚本が「男の敵」「ハリケーン」「駅馬車」など1930年代のジョン・フォード作品を中心に古典的な作品を数多く手掛けているダドリー・ニコルズなので、1950年代後半の作品にしては珍しく情味のある穏やかな作風に仕上がっています。

そして、大衆的ながらどんなジャンルの作品でも水準以上に仕上げてしまうマイケル・カーティス監督が、さりげないユーモアを随所にちりばめているのも、飽きずに観られるポイントになっています。

ホテルでボバードとシーラの関係を怪しむ詮索好きなおばさんの点描も面白いですが、シーラを演じているグラマラスな美女ティナ・ルイーズの見せ方もよく心得ていて、ボサボサ髪に汗まみれの服を着て生活に疲れた姿で登場させてから、徐々にきれいな身なりになっていき、ついには貴婦人のように着飾った姿に変身させて町なかでその魅力をアピールするというのも心憎い趣向。
町中の男たちばかりでなくワンコまで興奮して振り返るというのに、容疑者であるジョニーは・・・。

さらに、ジョニーが捕まるのを阻止するために、シーラが自分とボバードに手錠をかけてしまい、お手手つないで状態で喧嘩しながら2人で馬に乗る羽目になったりするような、定番ながら思わずニヤニヤしてしまう場面も盛り込まれています。

容疑者のジョニーが町の人たちみんなから慕われている好人物であるほか、基本的に悪人といえるような人間が出てこないのも西部劇としては異色ですが、融通の利かなそうな頑固一徹といった雰囲気だったボバードが最後に心根の優しさを示す『男の決断』をしてくれるのが嬉しいところ。

ラストで見せる『女の決断』も愉快で、鳩が豆鉄砲を食らったみたいになる保安官(フェス・パーカー)の表情が最高!

詳細評価

物語
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