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決断 (1959)

THE HANGMAN

監督
マイケル・カーティス
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3.60 / 評価:5件

金と、正義と、信義の狭間

  • とみいじょん さん
  • 4級
  • 2020年9月7日 1時01分
  • 閲覧数 157
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

人の心を信じられなくなっていた、ハングマンと異名をとる連邦保安官補。
今の境遇から抜け出すために、大金を必要とし、かつ容疑者からフラれた女。
そこに、容疑者が住む街の人が加わり、
どう犯人逮捕となるのか…。
 一転、二転…。ハラハラドキドキ…。思わぬ伏兵…。

現代に置き換えても通じる話。
 とはいえ、逮捕=死刑のような、裁判はあれど、証拠をしっかり吟味するような過程のない頃だからこその話でもある。
 現代だったら、かえって裁判を受けた方が身の潔白を証明できる場合もあるけれど、この時代は、証拠を吟味することなく、陪審員の印象で罪が決まってしまう、恐ろしい頃の話。。リンカーン暗殺裁判を扱った映画『声をかくす』でも、結論ありきの裁判だったっけ。


容疑者のみならず、すべての殺人者を憎む男。
 一抹の希望=人は信じるに値するものである、たとえお金を積まれても大切な人の気持ちを裏切らない人もいる、を信じたいのに、何度も裏切られた男。
 ”正義”のために命を張っているのに、周りの理解のなさは半端ない。人々の表の顔と裏の顔。
 そんなハングマンからにじみ出る殺伐とした心と疲れ。
 そんな後姿がなんとも…。

恋した男にふられ、場末の重労働に従事している女。
 そんな環境から抜け出せる”蜘蛛の糸”のような美味しい話。
 何を想い、どう行動するのか。

容疑者。この街では誰も彼のことを悪くいうものはいない。
 果たして、ハングマンの見込み違いなのか、犯人なのか。

そんな三つ巴のハラハラドキドキがいい塩梅にストーリーを進めていく。

その主筋に絡む、
コメディタッチの老婦人。
杓子定規で緊張を孕んだ展開に、いい具合に適当さを加える保安官。
容疑者に遺恨を残す人物や、容疑者に心酔しているものまでが、かってに動き出し、
この先どうなるのか、ハラハラ魅せてくれる。

終始、杓子定規で、紳士然とし、実績があり、上から目線の言動が多いハングマンが、周りに振り回される様がおかしい。それでいて、最後は格好良く決めてくれる。

大金の報酬につられてきただけではないだろうと思わせる女ぶり。葛藤しつつ、知恵を働かせつつ、自分なりの信念を貫き通す様が美しい。それでいて身なりを整えられない悔しさ・身の置きどころのなさをにじませ、そんな女心の動きをたっぷり見せてくれる。

主人公とヒロインの攻防が緊迫したものであると同時にコメディで(笑)。


”西部劇”というくくりの中では異論もでそうな気がするが、文句なしの一本。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 勇敢
  • かっこいい
  • コミカル
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