ここから本文です

剣と薔薇 (1953)

THE SWORD AND THE ROSE

監督
ケン・アナキン
  • みたいムービー 0
  • みたログ 1

3.00 / 評価:1件

騎士道華やかなりし頃

  • rup***** さん
  • 2018年9月2日 23時33分
  • 閲覧数 132
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

「宝島」「ロビン・フッド」に続くディズニーの長編実写映画の第3弾で、欧州復興計画により凍結されているドルを資金にしてイギリスで製作された作品。

ヘンリー8世統治時代のイングランドが舞台になっていますが、「わが命つきるとも」や「1000日のアン」のような重厚な歴史劇ではなく、ファミリー向きにつくられた軽量作品で、史実にも沿っていないため、今ではかなりマイナーな存在になっているようです。

ヘンリー8世の妹メアリー・テューダーが平民出身のチャールズ・ブランドンと恋に落ち、彼と駆け落ちをしようとするものの、途中で正体がばれて連れ戻されてしまい、メアリーはフランスの年老いたルイ12世と政略結婚させられ、ブランドンはロンドン塔へ投獄されてしまう。
メアリーに横恋慕するバッキンガム公がブランドン脱獄の手助けをする振りをして、途中で彼を殺害しようとするのですが・・・。

「ロビン・フッド」の好評を受けての本作ということで、リチャード・トッドが前作に続いて主演し、ブランドン役を演じているものの、本作のストーリーのメインは、メアリーのほうに置かれていて、ブランドンが活躍をみせる場面はそれほど多くありません。
2人で駆け落ちしようとするくだりでもあっさり捕まってしまいますし、メアリーと引き離されてからは影が薄くなってしまい、終盤でメアリーが窮地に陥る場面にタイミング良く現れて、チャンバラを披露したりしますが、「ロビン・フッド」のときよりもインパクトが不足しているように思いました。

メアリー役を演じているのは、ディズニー作品では「メリー・ポピンズ」のバンクス夫人役が有名なグリニス・ジョンズ。
こういう役にふさわしいと思われるデボラ・カーやジーン・シモンズは既にハリウッドへ行ってしまっているので、当時のイギリス映画界でトップクラスの女優の1人であるグリニスが抜擢されるのも不思議ではないですが、彼女は若い頃から庶民的な雰囲気があるので、王族のような高貴な役柄は今ひとつといった感じ。
ただ、ブランドンと駆け落ちしようするときに披露してくれる男装姿はなかなかイケていましたね。
また、抱きかかえられた女性が大きく足を上げるという斬新なスタイルのダンスをブランドンがメアリーに教えて、宮廷の舞踏会で皆がそのスタイルで踊るようになるという場面は、ユーモアが感じられて良かったです。

また、ヘンリー8世役のジェームズ・ロバートソン・ジャスティスは、豪放な専制君主としてふさわしい貫禄を見せていますが、「ヘンリー八世の私生活」でのチャールズ・ロートンのようなアクの強さはなく、ラストにおけるメアリーとのやり取りをみても、ジャイ子には優しいジャイアンみたいに甘いのがご愛嬌。

当時の国家間の政治的な駆け引きのようなものも扱われていて、題材としては結構大人向けのものであるにもかかわらず、ご家族向けの毒のない作品に仕上がっているのは、かつてのディズニー映画らしいと言えるのですが、政治の道具として使われた当時の女性の悲哀のようなものがもう少し描かれていたら良かったのではないかなという感じがしました。

いずれにしても、本作の後に作られた「豪族の砦」も以前に国内盤DVDが出ているので、パブリックドメイン版ではあるにせよ、「ロビン・フッド」を含め、リチャード・トッドの主演したディズニー作品3作がすべて日本語字幕付きソフトで観られるようになったことは、素直に喜びたいと思います。

<本作は、スワッシュバックラー(剣戟)映画を集めた廉価版DVD-BOXに収録されているソフトで鑑賞しました>

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 楽しい
  • ゴージャス
  • ロマンチック
  • 勇敢
  • 切ない
  • かっこいい
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ