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恋におちて (1984)

FALLING IN LOVE

監督
ウール・グロスバード
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3.79 / 評価:523件

ヤクザ役じゃない俺を見て。By デ・ニーロ

  • shinnshinn さん
  • 2019年6月13日 6時30分
  • 閲覧数 293
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

1984年劇場公開の恋愛映画。中年の恋。大人の恋。ロバート・デ・ニーロ(当時41才)の<ラヴ・ロマンスもの>と言うのは極めて珍しいと思う。ヒロインにはメリル・ストリープ(当時35才)。「クレイマー・クレイマー」(79)で助演女優賞、「ソフィーの選択」(82)で主演女優賞をすでに獲得後です。芝居を見れば分かるのだが、正に快進撃中です。スゴイ美人ではないけれど、何かキラキラと輝いています。主演のデ・ニーロが相手役にメリルを指名したとか。確かにこのお2人、「ディア・ハンター」(78)でも息の合った芝居を見せていました(今回は見方にもよるが、メリルがデ・ニーロを喰っています)。ただし、エキセントリックで強烈なインパクトの役が多かったデ・ニーロも、本作でしっかりと<普通のサラリーマン>も演じられる事を証明(それが、ネライだったと僕は見ている)。


舞台はニューヨークです。見知らぬ男女がクリスマスの日に出会う。初めに駅の公衆電話でニアミスがあり、百貨店のエスカレーターでもニアミスがあるのだが、まだ、お互いを認識させない脚本が観客に気を持たせる。


男と女がクリスマスの日にニューヨークで知り合い、経緯があり、別れがあり、一年後のクリスマスにまた再会する。絵に描いたようにロマンテックなのだが、ひとつ問題がある。男には奥さんと2人の子供がいて、女には旦那さん(医師)がいる。何が困るかと言うと、それぞれの連れ合いが、特に悪い人間ではないのが困るのだ。いわゆる、ダブル不倫だが伴侶にも非はない。主人公たちもノリで盛り上がるほど若くはなく、十分に熟慮しての行動だ。節度があるので、観ている方も切ない。この場合、映画のさじ加減が非常に難しい。お互いのパートナーが悪妻、悪夫なら観客も主人公たちに感情移入し易いのだが、そんな<都合のいい映画>ではないのだ。見ている方も「どうするよ、これ」と不安になって来る。場合によっては、不愉快で<身勝手な恋>だと映ってしまう。理屈抜きに人は人を好きになってしまう事がある。厄介な問題だ。倫理的に許せない人もいるだろう。僕は誰をも悪者にせず、しっかりと恋愛映画の見せ場を作った監督の手腕に舌を巻く。これには、ミリ単位の細心な演出が必要だと思う。


電車の中から男の家族を見つめるメリル・ストリープの芝居がいいです。やっぱり、この人は巧いねぇ(今更ながらですが・笑)。どっちに転ぶか分からない結末は・・・・言えねぇ、言えねえ、もう言えねぇ。男の生きざまとしてはカッコイイと思う。ガツガツしていないところにも好感。


不倫が絶対に許せない潔癖な方には「いい映画だった」とは言いづらい。「家族に対しての罪悪感はないんか!」と言われれば一言もありません。そりゃもう「スミマセン」しかない。


冒頭の2人の出会いと、1年後の再会の場所はNYの本屋さんです。調べてみると57丁目の5番街と6番街の間にあるRIZZOLI(リッツォーリ)という、有名なNYの老舗書店でした。写真などを贅沢に使った大判の高価な美術書を扱うお店だそうです。このお店は老朽化したビルを取り壊すため、2014年に閉店されたよし。築100年だったとか。お上りさん気分で、ちょっと行ってみたかったなぁ。

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