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恋のエチュード (1971)

LES DEUX ANGLAISES ET LE CONTINENT/TWO ENGLISH GIRLS

監督
フランソワ・トリュフォー
  • みたいムービー 15
  • みたログ 170

3.90 / 評価:40件

不連続自由恋愛映画

  • hsa***** さん
  • 2019年6月4日 7時03分
  • 閲覧数 285
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

めんどくさいと敬遠されがちのヌーベルバーグだが、この作品も呪われた一本だ。ジュールとジムでさえ恋愛映画としては突出しすぎていたのだが、一貫性は保持していた。しかし、この映画は主要人物の感情を追うことは困難だ。メロドラマとしては失敗の烙印を押されても仕方あるまい。恋愛映画をこのように描く人はトリュフォーしかいない。
この映画を特徴付けているのは、まず、シーンの短さと多さだ。まばたきや痙攣と比喩される手法。意味がないと多くの人が思うのだが、意味はある。ついで、シーンとシーンを繋げる、アイリスイン、アイリスアウト、フェードアウト、オーバーラップとギミック好きなところを見せる。新しい表現を模索していた、時代のまっただ中だ。見易くするためのギミックがだんだん見にくくする役割を担っていくところは今に通じる。
主人公の回想で始まる物語はナレーションとモノローグ、姉妹のモノローグに顔アップの映像付きとやりたい放題感がある。
また、メロドラマには珍しい、斜めの視点が導入されている。トリュフォーは晩年、ルノワール、ロッセリーニへの帰依度を深めていくが、途中、ヒッチコックやウェルズに傾く。斜めの王様、ウェルズに立ち向かった者は玉砕する。この映画は恋愛映画をウェルズ風に撮れないかという挑戦と敗北の記録なのだ。恋愛映画は斜めに撮ってはいけないのだ。
それにしても、この映画にはトリュフォーにのみ可能な細部に満ちている。ミスキャストを含めて、映画の現在に必死でとどまろうとする姿勢。
既に存在しているフィルムの断片を繋いだような記録映画的なリズム。
失敗作の烙印を押すのは早すぎる。
ジョルジュドリュリューの出演でも貴重なこの映画、この3年後にはあの一回聴いたら忘れることができない、イルカの日、のテーマ曲を書く。

詳細評価

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