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好奇心

好奇心

LE SOUFFLE AU COEUR/MURMUR OF THE HEART

118

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4.0

いろいろ考えさせられた映画

好奇心。いろいろ書いてみて、消して、書き直して……と。 いろいろなことを考えながら書きまして、ようやくこんな感じかな、と思ったのでレビューを書いています。マル監督なりの「青春」でしょうか。青春という言葉は一言では語り尽くせないと思います。多分この主人公の少年は、自分たちが持っていないものへ羽ばたきたかったのだと思います。その様子をきっちりとマル監督は描いています。 ただ私自身……この少年たちとは正反対の道へ進みましたので(持っている物も求めている物もまったく違った)、ちょっと穏やかな気持ちでは見られませんでした。少年にとって近親相姦も、ひとつの階段に他ならなかったのだと思います。でも私は、どちらかといえば『禁じられた恋の島』(アルトゥーロの島)のアルトゥーロのような男性的な物に憧れる少年だったので、このフラフラとしたフランスの少年たちはあまり好きになれませんでした。この作品が完全にとあるタイプの少年の味方になって描いているのも気になりました。もう少し幅広い視点で描かれていれば、もっと違ったと思いますが、そうすると主題が不明確になるかもしれませんね……。 人を選ぶと思います。好みの差が出るような映画です。表現の力はなかなかのものですが……それでも、私はマル監督はどこか好きになれない(先鋭的になりすぎている……キューブリックのような……)性質があります。『地下鉄のザジ』でもときどきそういうポイントがあって、釈然としなかったことがあります。自分のセンスを出す以外の目的のなさそうなシーンとか……極端な意見を持ったシーンとか…… でもまたマル監督の作品は見たいと思っています。

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