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告発

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MURDER IN THE FIRST

124

rad********

5.0

ネタバレ勝利の重さは?

若き弁護士ジェームスとアルカトラズの囚人ヘンリー・ヤング 二人は国家からの勝利という、とてつもなく大きなものを手にします。 しかし、勝訴した二人にとってさえ、その価値と意味は少々異なっていたかもしれません… ジェームスは有能で勇敢な弁護士です。 優秀さで名を馳せる同業の兄でさえ顧みない熱血漢、彼には体制や既得権益に反旗を翻してでも守りたい「正義」があり、そのために必死で戦います。 国家、アルカトラズ、兄や弁護士事務所の上司との文脈でみれば、彼は「正義」の「勝利」のために戦った真のヒーローです。 だけど、その彼もいつしかその大義の為に「ヘンリー・ヤングを見失っていた」のです。 彼は法廷で「勝利」を得ますが、彼がその真の意味に気付いたのはもっと後。 独房の壁に記された「勝利」の文字とヘンリーの死の後のことでは無いでしょうか… 「行動」 「反動」 アルカトラズで為された悪の反動が法廷での勝利なら、その反動はヘンリーの死であるのでしょう。 ヘンリーの記した「勝利」の二文字は、すでに「勝利」を手にしたと思っていたジェームスに思い知らせたのではないでしょうか。 それがどれほどの価値を持つのかということ。 そのためにどれだけの代償が払われ、どんな恐怖があったのかということ。 その本当の重みが、どれだけのものであったかということ。 ジェームスはその後も弁護士を続けたようです。 彼はその後「勝利」という言葉を使うたびに思い出したでしょう。 彼が若き日に法廷で勝ち取った「勝利」では無く、ヘンリーが独房の中で勝ち取った「勝利」のことを…

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