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孤児ダビド物語 (1935)

DAVID COPPERFIELD

監督
ジョージ・キューカー
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5.00 / 評価:2件

成長は地道に歩いて

  • 文字読み さん
  • 2010年4月28日 0時08分
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  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

1935年。ジョージ・キューカー監督。チャールズ・ディケンズの名作「デイヴィッド・コパフィールド」の映画化。由緒正しい「ザ・成長小説」らしく、困難を乗り越えて成長していく主人公の姿が描かれています。母から、土地屋敷から、血縁から、学校から、次々と旅立っていくデヴィッドですが、いずれも強いられた別離でありながらも自らの意志で受け入れて乗り越えていくのがポイント。結婚でつまづくのですが、それは結婚制度そのものへの問題提起とかではなく、成長しない幼い妻のせい、というのが改良主義的で微温なディケンズらしいところです。無限に成長しなければいけない主人公に成長しない妻は似合わない。うまい具合に(といわざるを得ない)その妻は病弱で死んでしまいます。

そうした成長物語とは別に興味深かったのは、海辺に住む孤児エミリー。原作はどうだったか忘れましたが、彼女と海の描き方。登場からとても印象的に海との関係で描かれた少女は(桟橋の突端で踊る少女のシーンは一番美しいシーンです)、長じて海の彼方へと駆落ちしていったり、その駆落ちの末路として海辺を彷徨ったりしている。駆落ちの相手も結婚した夫もその後船の遭難で死んでしまうのだから、彼女と海の関係は切っても切れない。思い切って一気に海へと進む彼女の人生が、地道で苦しい地上の道を選んでいくデイヴィッドと比較されていることはあきらかです。ロンドンからドーバーまで歩くデイヴィッドの姿が淡々と描かれるのを見ると、どうやらディケンズは海が嫌いらしい(原作ではこの歩行シーンはもっと複雑で長かった記憶がありますが)。

もう一度小説を読み返したくなりました。

詳細評価

物語
配役
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