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コルシカの兄弟 (1941)

THE CORSICAN BROTHERS

監督
グレゴリー・ラトフ
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4.00 / 評価:2件

ダグ・ジュニアの見事な二役

  • rup***** さん
  • 2016年3月12日 15時42分
  • 閲覧数 299
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

ダグラス・フェアバンクス・ジュニアが双子の兄弟を演じたアレクサンドル・デュマ・ペール(大デュマ)原作の歴史活劇です。

コルシカの貴族フランキ家に双子の兄弟が誕生するものの、体の一部が結合した状態で生まれて父親は愕然。折しも宿敵コロンナ男爵の一党の襲撃を受けて両親とも殺されてしまいますが、双子は主治医らによって連れ出されて難を逃れ、2人の分離手術も成功します。2人は別々に育てられ、兄マリオはパリで貴族として成長、弟ルシアンはコルシカで盗賊として名を上げていき、やがて再会した2人は、宿敵コロンナの一族に復讐を誓うことになります。

体を分離しても、マリオが痛みを感じると遠く離れたところにいるルシアンもその痛みを感じてしまうというお伽噺的要素が入っているのがクラシカルな面白さですが、マリオの感情を共有する能力を持つルシアンが損な役回りなのが、その後のストーリー展開に影響してきます。

マリオと恋仲になるイザベルが夢に現れて憧れるも、現実には手の届かない存在で嫉妬心を起こしたルシアンが、マリオの存在を疎ましく思うようになっていくところから兄弟の仲に亀裂が生じていくことに・・・。

ダグ・ジュニアの双子の演じ分けが見事で、青年貴族の颯爽とした風貌のマリオと鬱屈した思いを抱えて陰のあるルシアンという2人の性格の違いが一目で見て取れるのが素晴らしいです。

また、イザベルを演じたルース・ウォーリックは、私個人としては「南部の唄」の主人公の少年(ボビー・ドリスコル)のお母さん役で記憶に残っている女優さんで、一見モーリン・オハラのような雰囲気があるのですが、真面目な感じが前面に出すぎていて表情も硬いことが多く、こういった活劇のヒロインとしてはちょっと華やかさに欠けているように思いました。

脇を固める他の俳優陣では、ルシアンの後見人ロレンゾを演じたJ・キャロル・ナイシュの渋さや、主治医パオリを演じた大ベテラン俳優H・B・ワーナーの重厚な演技が光っています。
なかでも印象深いのは、コロンナ男爵を演じたエイキム・タミロフで、鈍重なイメージのあるタミロフが、ラストのダグ・ジュニアとの剣戟シーンではなかなかキレのある動きを見せていて、剣を持つスタイルもダグ・ジュニアに劣らないほど様になっている瞬間があるなど、かなりインパクトのある存在になっていました。


後年、クリスチャン=ジャックが監督したフランス映画「黒いチューリップ」は、本作を意識してつくられたようで、同名の大デュマの小説のタイトルだけ頂いて、原作にはない瓜二つの兄弟を登場させ、こちらはアラン・ドロンが二役を演じています。1人はお坊ちゃん的な貴族、もう1人は義賊『黒いチューリップ』として活躍というのも本作と似た設定。
さらに、本作で敵役を演じたエイキム・タミロフまで登場し、『黒いチューリップ』を目の敵にする王党派貴族のリーダー的存在の侯爵を演じているのが本作へのオマージュともいえる面白さでもありました。

詳細評価

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