ここから本文です

ブエノスアイレス (1997)

春光乍洩/HAPPY TOGETHER

監督
ウォン・カーウァイ
  • みたいムービー 272
  • みたログ 1,175

3.75 / 評価:342件

自分の中の不動の1位の作品

  • iso***** さん
  • 2008年9月21日 22時51分
  • 閲覧数 3221
  • 役立ち度 41
    • 総合評価
    • ★★★★★

ほとんどの人の寸評と同じくとてもすばらしい映画でした。
一応ゲイ映画なんだけれど、根底にはもっと深いものがあって、
本当に余韻の残る映画でした。
映画の雰囲気もそうだけれどトニーレオンの演技がやっぱりすごい。

南米アルゼンチンへとやってきた、
ウィン(レスリーチャン)とファイ(トニーレオン)。
幾度となく別れを繰り返してきた2人は、ここでも些細な諍いを繰り返し別れてしまう。
いつでもウィンの「やりなおそう」が殺し文句。
ファイは毎回それを受け入れてしまう。
わがままなウィン。自己中心的にそれでも甘えるダメオトコウィン。
それを苦々しく重いながらも受け入れてしまうファイ。

私はこの映画何度となく回返しました
それから映画を見終わってから色々考えていたら
自分がどうしようもなくウィンに感情移入してしまって泣けてきた。

何度も何度もバカなほど刹那的に同じ別れを繰り返すウィン
多分ウィンはその時その時のことしか考えていなくて
自分に素直に生きているんだと思う。
一見自己中心的な甘えや依存は「愛して」というしるしに見える。
何度も別れてもいつも自分を親のように愛してくれるファイにもどってしまう。

物語の最後ファイは自分の中で答えをみつけ、先へ進む。
多くの人はファイに感情移入し、ハッピーエンドではないけれども
バッドエンドでもない、希望の最後に気持ちをもっていかれるのかもしれない。
でも私は最後、一人いつまでもファイの抜け出した空間の中にいる
ウィンにどうしようもなく自分を重ねてしまった。。
最後いなくなったファイの部屋を掃除してタバコをたくさん重ねて
そしてベッドで泣き崩れるシーン。
繰り返し重ねられる時間なんてないんだ、時間は常に進んでいて
時間は常に重ねられてるものなんだ、ってことを痛感した。

わかっているけれど重ねてしまう過ち。何度も何度も同じどころを
めぐってしまう、それが不毛だとしても。
そこに一人残されたウィンの気持ちを考えるとファイと対照的で切なくなる。

自殺をした実際もバイセクシャルだったレスリーチャンとウィンがすごくかぶる。
そして不毛な場所をエンドレスに「不毛だ」ってわかっていながら
歩き続けてしまうという事に自分を重ねてしまう。
わかっていても抜け出せない。

いろんな見方のできる映画だと思います。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 切ない
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ