頭をフリーにして観覧したい映画。
- dtarzs さん
- 2014年1月21日 5時43分
- 閲覧数 3448
- 役立ち度 9
- 総合評価
誰もが冒頭のシーンに度肝を抜かれてOFFスイッチに手が伸びるようだが、
自分としてはあれ、ただただ照れ臭いとしか思えなかった。
第一段階突破といったところだ。
その後に繰り広げられるのは、苛立ちと愛憎と切なさ。
こんなにお互いに本当に好きで思い合っているのに、
お互いに変われない。そしてお互いに分かり合えない。
ファイはしっかりもので素朴な感じ。素直に独占欲や嫉妬心を出せず、どこか不器用でぎこちない。黙っていれば普通の男子だ。
ウィンは所謂ヒモな子。パパを見つけることも容易い。でも本命は彼だけ。なのに甘えすぎるのかアホなのか、言葉を知らないのか、怒られることを平気でやらかしてはヘラヘラと許しを乞う。軽率で甘ったれだけど素直になれず、しかもやんちゃですぐ怒る。軽口をたたいて嫌われるようなことをわざわざしてるようにも見える。
そんな全く違う二人がどうして、この関係になってしまったのか…
謎ではある。かなり。
様々なシーンが印象的だ。
特に好きなのは、二人でタンゴを踊った日を回想するシーンと、ラストにウィンが毛布を抱えてシクシクと泣いているシーン。ああ、パトロンにフルボッコにされてファイのところに転がり込んできたウィンをぎこちなく抱きしめるところも。ああ、カセットに言葉を吹き込んでと言われたのに、結局何も言えず泣いているファイの表情も。
結局全部好きだ。
10人中7人くらいがゲイの色もの映画と捉えようと、
自分的には不器用な純愛に見える。
ただ心残りは、最後…できればファイに帰ってきて欲しかった。ウィンは部屋で泣いて待ってるんだから。
詳細評価
イメージワード
- 泣ける
- 絶望的
- 切ない
- セクシー
このレビューは役に立ちましたか?