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上映中

ブエノスアイレス (1997)

春光乍洩/HAPPY TOGETHER

監督
ウォン・カーウァイ
  • みたいムービー 273
  • みたログ 1,172

3.75 / 評価:340件

1997年、王家衛の視点

  • ycr***** さん
  • 2015年10月20日 22時26分
  • 閲覧数 2514
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

中学生の頃、登校前にBSで録画したこの映画を朝ごはん食べながら繰り返し観ていたが、10年の時を経て久しぶりに振り返り鑑賞した結果、新鮮な驚きや発見がありすぎてうろたえた。
王家衛すごいな…!
カメラ1台、視点一個で撮ってる感覚や、今でこそ当たり前になってる手ブレで表す臨場感とかその場に居るような空気感とか。緻密で大胆な構図とか、過去や主人公の心情でモノクロになったり、タイムラプスで動きを持たせたりとか。「計算」され尽くした「感覚」の映像化っていう感じで、言葉的には反対側にあるイメージが混在してて、それが新鮮かつ瑞々しい世界観を生み出してて、もう、こんな凄かったっけ?!ていう。
昔は、1つの恋を失う事は、人生の終わりのように思って悲しくてたまらなかったけど、今はそうではないと思える。新たな出会いを始まりだと思えるし、変わる事ができることを身を持って知っている。最後のHappy togetherが、こんなにも前向きに捉えられるとは。
「故郷はブエノスアイレスの反対側にある」のシーンで、香港の映像が逆さまになってるカットとか、これやりたかったからブエノスアイレス?!みたいになった。ウィンとファイは鏡像みたいな感じでお互い近づき過ぎると見えなくなるし、自分の姿が見えなくなって不安で鏡を叩き割ってしまう。地球の反対側まで行って、初めて鏡像ではなく、映し出されているのは相容れない他人だと気付き、ファイは1人でどこまでも行けてしまうチャンに惹かれ、そしてその強さは帰る場所があるからだと感じて、自身の人生の再スタートを切るって、これ、ファイの再生の物語やったんやーと。破壊と創造を繰り返すって、芸術全般だけでなく人にも当てはまる。なんて前向きな物語だったのか、と。18年前の王家衛の視点が素敵すぎてたまらなかった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • ロマンチック
  • 切ない
  • かっこいい
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