レビュー一覧に戻る
ライアー

ライアー

LIAR/DECEIVER

102

lot********

5.0

結局犯人は?

ティムロスの演技が素晴らしいです。 路地の入り口で女と座り込み、話を聞いているのか聞いていないのか、眠たそうな無言の彼の表情が、笑ってしまうほど、雰囲気があります。 酔っ払う時、痙攣する時、落ち着き払って怒りを堪える時、得意の弁舌で相手を黙らせる時、映画を見ているということを忘れさせる演技です。役者自身が物語に引き込ませる力がある才能を持っているのだと思います。 さて、これは見る側にも考える力を要求される脚本でした。大変難しいです。 それで結局犯人は誰か?その自分の個人的見解を申しますと 僕は、これは、共犯なのではないか?と思います。つまり、ティムロスとあのヌリカベみたいな顔をした刑事が、映画にあった事件の真実を意図的に隠蔽したのでしょう。 それに、忘れさせる薬を回収したのが、あのヌリカベ刑事だからです。それに、あのロシアンルーレット式の恫喝方法は、端からイカサマだと思います。娼婦を暴行するテープも、刑事が自分の妻を殺害したというもの刑事のトリックでしょう。それはティムロスも承知の上です。たぶん綿密に組み立てられた芝居だと思います。すべては、あの取調べは、あのデブの取調べ助手を騙すために行なわれたものであり、ティムロスの最終的な目的は、嘘をついて罪から逃れることではなく、社会的に死んだことにすることだと思います。 これについては、忘れさせる薬を記憶を忘れるために飲んだのではなく、自分を昏睡状態に陥らせ死んだように見せたわけです。これは、薬を賭博屋のババアから仕入れた時の会話から理解できます。 最後の台詞に「それがいい」と言ったのが、すごく印象的でしたね。 要するに、殺人事件と持病の痙攣を利用し、親から逃げ出したかったというのがティムロスの考えだったのではないか。そして、最後に話したティムロスの台詞は、全部本当で、たぶん、実際に犯行を行なったのは、刑事だと推測します。そうすると、利害関係のバランスが取れるような気がしますね。最後の方に刑事の引き出しへ金を入れるカットが、いまいちすっきりしませんが…あれは、単に、デブの助手が、刑事に金を返しただけか?

閲覧数267