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5.0点
アメリカのB級映画の巨匠であり、ヌーベルバーグ派やベンダースやジャームッシュらも崇拝するサミュエルフラー監督による自伝的戦争映画。 フラー作品に高額予算が付くはずはないので、第二次世界大戦の主な戦いを舞台にしているが、カメラに映らないところは一切金をかけないという低予算ならではのテクニックで押し切っている。 凄いのはノルマンディー上陸作戦のシーンで、まともにやれば何万人というエキストラが必要なシーンだが、これを上陸艇一機、連合国側兵士30人ほど、ドイツ側兵士0人だけで描き切っているのだ。 大量物流スペクタクルが無理なかわりに、主人公の小隊のドラマに絞り、印象的なエピソードを繋げていくことで、実に映画的なエモーショナルを感じさせる作りになっている。 戦争アクションでもなく、反戦映画でもないという実にユニークな味わいの戦争ドラマになっており、個人的には歴代戦争映画ベストワンである。 リーマービンは勿論、スターウォーズのルークことマークハミルやデビットキャラダインなど部下を演じる若手俳優も魅力的だ。
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