第一次世界大戦終結から始まる”異色”作品
- hoshi595 さん
- 2019年9月21日 4時22分
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物語は1918年11月の第一次世界大戦終結直前から始まる。戦争映画なのに、他とは一線を画していると感じるのは、戦闘シーンより兵士を描く部分が多いからかもしれない。サミュエル・フラー監督自身も第二次世界大戦で北アフリカからヨーロッパの戦闘を経験し脚本も兼ねているので、自伝的要素もあるかも。
主役は、「特攻大作戦」の主役を務めたリー・マーヴィン。どこか醒めた目で見ているように感じるのは、殺し合いになる戦闘が主役ではなく、生死を賭けている兵士の心情に詳しい監督自身を反映した作品だからかもしれない。それは反戦の意図ではなく、戦争の空しさを嘆き悲しんでいるかのようである。
共演は、「スター・ウォーズ」シリーズ旧三部作のルーク・スカイウォーカー役で知られるマーク・ハミルと、「ナーズの復讐」シリーズで主役を務めたロバート・キャラダインの二人が主要な役を演じている。しかし、主役だけでなく、共演者たちも”スター”と意識させない演出のせいか地味に描かれている。
第二次世界大戦の部分は、北アフリカから始まりシチリア、ノルマンディ上陸作戦を経て、フランス、ベルギー、ドイツ、そして最後はチェコスロバキアでの戦争終結まで続く。終結から始まり終結で終わるのには訳があり、主人公の心情の変化に焦点を当てることにより、監督の意図する”テーマ”が見えてくる。
詳細評価
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- 不気味
- 恐怖
- 勇敢
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