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セントラル・ステーション (1998)

CENTRAL DO BRASIL/CENTRAL STATION

監督
ヴァルテル・サレス
  • みたいムービー 298
  • みたログ 632

4.31 / 評価:152件

人生観を変える力を持った作品

  • che******** さん
  • 2018年10月12日 14時29分
  • 閲覧数 852
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

この映画はターニングポイントになるシーンや
ふとしたシーンに「神」の存在をほのめかしている。
ここで言う神とは純粋に善行を見守る神であり
見返りを求めたり、罰を与えるような神ではない。

「人の小さな行いの積み重ねが人生を形成する」。
主人公の女は小さな悪行を積み重ねて生き
それなりの人生を形成してきた。
人を騙し、子供まで売り飛ばし、万引きをし、
そんな自分を顧みずに男にすり寄る。
旅の始まりは小さな罪悪感。
そんな小さなきっかけで人生が大きく変化する。
少年との旅で少しずつ変化が訪れ
最終的には自分の人生を悔いあらためるような
貴重な時間を過ごすこととなる。
そして、善行を積み重ねた結果
かけがえのない貴重な思い出を手にすることができた。
つまり人は善行を積み重ねていれば明るいレールへ、
悪行を積み重ねれば暗いレールへ導かれていくのだ。

所々で神の存在を示すシーンがあったのは
神が見ている=本当の自分が見ている、という意味と
いつどこででも神は人々を見ていて
善行にはちょっとした力添えをしてくれる、という
意味があると私は思った。
この作品は、女と少年と神の像で撮った写真が
大きな意味を持つ。
負い目なく神と写真を撮ることができるようになったという意味合いと
神に見守られながら一緒に旅をしていたという意味。
伏線は多く張られているが、一番のターニングポイントが
女が祭りのときに神の像に囲まれて気絶するシーン。
本来の自分に責められ耐えられなくなったのか
それとも神がなにやら不思議な力添えをしてくれたのか
ただ単に疲れから気絶してしまっただけなのか。
この神に対するあやふやな描写が物語に神秘性を増すと同時に
たとえ思いこみでも神(自分の目)を意識して
善行を積み重ねることの大事さを
押し付けずに教えてくれている。

「こんな最低な人間でも、気持ちひとつでこんなに
人生を変えることができるんだ!」という
主人公の変化の映画は数多くあるけれど
この映画は神の存在をほのめかしたことで
観た人の生き方さえも変える力を持った作品になったと思う。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 不思議
  • 切ない
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