チャヤンが素敵なのです
- puppu さん
- 2007年10月26日 11時24分
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ワタクシ、サルサに3年ほどハマっていた時期がありました。(現在は“お休み”中でやめたつもりはぜんぜんないのですが)
最初はダイエットのためにと、サルサとかラテンとか、まったく無知な状態でその世界に足を踏み入れました。
私が最初に習った先生が、たまたまキューバンサルサを教えている方だったのと、その後通いつめたサルサバーもキューバンサルサの渋い音楽を流す店だったので、何故だかキューバに縁してしまい、いまだキューバには深い憧れがあります。
サルサとは本来「音楽」の種類の事。
今の日本の中のサルサにはL.Aスタイル、N.Yスタイル、プエルトリカンなどなどありますが、私にはやっぱり裸足で砂浜で、そして空き缶や箱を叩いて音楽を奏で踊った、土着の民族的なキューバンスタイルが一番好き。キューバに行くとどこからでも音を奏でてる人がいて、それに合わせて体を動かし踊る・・・といった光景が目に浮かぶ。
本来、音が先に生まれ、そのリズムに合わせた動きがダンスと呼ばれるようになったのだろう。
だから北米のスタイルのように美しく踊るショー的要素はまったくないのがキューバンサルサであって、音楽を知らなければサルサは踊れないと私は思っている。
この映画はチャヤンがキューバからアメリカに父を探してやってきます。チャヤンは私の持っているサルサのCDで歌手だというのは知っていたので、この映画を見て本当にびっくり。予想以上にハンサムでマッチョ。うぃ~オ・ト・コではありませんか!
ダンスも素敵です!まさにキューバンな動きがたまりません。
ヴァネッサとのラブストーリーも絡めてこの映画は進行していきますが、彼らの会話の端々に「音楽もないのに踊れるの?」というチャヤンの問いかけや「あなたダンスを習ったことは?」とヴァネッサが聞けば「(あるわけ)ないよ。キューバ人はみんな踊れる」と笑顔満開で答えるチャヤンとのやり取りは思わずニタッとしてしまう。
まさに“きちんとしたダンス”を習う、踊るという概念の人と、キューバ人の感覚の違いが私には痒いくらい楽しく好ましい。嬉しくなっちゃうのだー。
父親との対面から対立感、そして和解といった展開も心温まる。
何しろラストのコンペティションでのチャヤンのダンスやコミカルなシーンも楽しいし、とにかくこの映画のために練習すれば誰でもここまで躍れるようになるとかいう配役を選んでいない。初めから踊れる俳優のために作ったような映画。ヴァネッサもチャヤンも他の出演者も上級のダンサー。それだけに見ていて美しいし、ラテンの明るいテイストも加わって退屈しない。
他にもサルサに関する映画はだいたい見たが、この映画の中のダンスは本当にいい!
またものすごく貴重だなと思うのは、この映画の中で二人が初めてデートするラテンバーの生演奏に、知る人ぞ知るDLGが出ているのだ!!DLGのヴォーカルのヒューイダンバーが大好物の私は思わず絶叫してしまったよ。私の悲鳴で家族中が寄り集まってしまったほど。DLGの動く映像を見れたのは貴重だった。(すごくちょびっとしか出てこないよ)
DLGは短い期間のラテンバンドグループだったけど、その音楽はいまだ健在。サルサのバーでは今でもリクエストされるノリノリの曲をたくさん歌ったのだ。
サルサに興味を持った人、サルサを習い始めた人にはDLGを聴くことをおススメしている。
サルサを語らせるとウンチクが長引いてしまうのでこの辺で。
私が知り得る限りのサルサ映画ではこの映画が一番ポピュラーなキャスティングで観やすいと思う。
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