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ライフ・イズ・ビューティフル

ライフ・イズ・ビューティフル

LA VITA E BELLA/LIFE IS BEAUTIFUL

117

ぽむぽむ

4.0

ネタバレ最初はコメディかと思った

何も知らずに視聴したので、ウエイターの主人公とお金持ちのご令嬢との身分違いのラブ・ストーリーなのかと軽い気持ちで観ていた。ヒロインの家がすごい金持ち。イタリアだったと思う。 駆け落ち同然で結婚、息子が生まれて幸せな日々。いつだかに奥さんのお母さんにも許してもらって、息子の誕生日に来ることになるのですが…そこから事態が急変する。 子供が生まれてからは、主人公は文房具店を営んでいたのですが、お店のシャッターに「ユダヤ人の店」と誰かに書かれてしまう。そしてその事に気づかなかった。 息子の誕生日に、妻が母親を迎えに行っている間に息子と共に連行されてしまう。貨物列車みたいな乗り物にぎゅうぎゅう詰めで乗らされるユダヤ人。子供が怯えないように、あれやこれやと誤魔化す主人公。いいお父さんだ。 妻は夫と息子が連行された事に気づいて駅まで追いかけ、そこにいた軍人(ゲシュタポ?)に交渉して自らも貨物列車に乗る。最初は、やめておけぐらいの事を軍人は言うのですが妻は引かず。歴史上でも金持ちは連行されなかったんですかね。冒頭10分かそのぐらいを見逃してしまったので、ヒロインの家が金持ちユダヤなのか、ただ普通に金持ちななけなのかどうかは分からず、この部分の意味もよく分からなかった。 アウシュビッツなのか、数多くあった内の一箇所なのか収容所に3人とも到着。男女別の棟に収容されるため、家族は一緒にはなれなかった。部屋には三段ベッドのような物がいくつもあった。もしかして四段だったかも。というかベッドのような棚しかない。 ※ゲシュタポとか親衛隊とか、そういうのが分からないので、収容所にいる人は全部「ドイツ兵」と書きます※ 疑問を抱き始める子供。 でも、父親は本当のことは最後まで絶対に言わない。ここに来たのはゲームだし、最後までがんばって勝ち残った人には賞品として戦車が与えられると子供に嘘を教え続けた。ドイツ兵が彼らにここでのルールを伝えに来た時に、ドイツ語なんて分からないのに分かるふりをして、彼らの通訳をかって出る。そして、自分の子供のためだけに出鱈目な翻訳をし、子供を納得させる。あまりにもデタラメで少しおもしろい。けど、切ない。「おやつを欲しがってはだめ」とか「僕は昨日食べすぎた!」とか、あまりにも嘘の翻訳をするので、ドイツ兵に気づかれたらどうするのかとヒヤヒヤしながら観た。嘘翻訳といっても、上手いこと文章を繋げてる感じがなかなか凄い。たぶんこれは誰でもできるわけではなくて、映画の最初のほうで主人公がウエイターとして働いていた時代を観ればどういうことなのか分かる。 強制労働が始まる前に、幼い子どもと老人はシャワーと称してガス室送りになる。主人公の息子は風呂嫌いで、誕生日の日にもそれで母親に叱られていたのだけど、今回は風呂嫌いが幸いして助かった。今後は、見回りが来たらベッド一番上の奥のほうに隠れることに決めて、父親が強制労働させられている間もそこに隠れて過ごす。 その後もなんやかんやあるし、書いていない事がたくさんあるのですが、主人公は最後まで泣かないし、離れた棟にいる妻をも勇気づける行動を取り続ける。 そして終戦。 まだ収容所では監視されているけれど、この機会に逃げることを決める。息子を屋外の扉つきのゴミ箱のような場所に隠し「誰もいなくなるまで出てはいけない」こと、これに勝てたら戦車がもらえることを言い含め、自分は妻を探しに行く。でも、まだ武器を持ったドイツ兵は大勢いて、残念ながら主人公は捕まってしまい、処刑される。 周りが静かになり、息子は扉をそっと開ける。誰もいない、と思ったら戦車がやってくる。これは連合国側の戦車なんだけれども、息子は、本当に戦車がもらえるんだ!と大喜び。乗っていた人はアメリカ人なので言葉は通じなかったけど、戦車に乗って上機嫌。最後に戦車の上から母親を見つけて、やっと、やっと再会できる。風呂に入らずに怒られた誕生日のあの日以来の再会だった。 映像としては、二人とも主人公の死に気づかないまま、再会の喜びで映画は終わる。 主人公が実は死んでなどいないのではないか、とかなり期待したのですが…。残念なことに…。戦争のストーリーで賞を取る映画って私はあまり内容を好きになれないのですが、これは良い話でした。ただ、逃げようとしなければ、もしかしたら主人公も助かったのではないかと思うほど、最後にユダヤ人がたくさん出てきて…主人公のキャラクターが好きだったのでとても悲しかった。 それと収容所にいた軍医。主人公たちを逃してくれるのかと思ったら…。ユダヤ人を人間とも思っていないのかな。何なのと思ってしまった。

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