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マトリックス (1999)

THE MATRIX

監督
アンディ・ウォシャウスキー
ラリー・ウォシャウスキー
  • みたいムービー 560
  • みたログ 1.3万

4.19 / 評価:3407件

Is Google killin us?

  • laria_acqua さん
  • 2008年7月20日 3時04分
  • 役立ち度 49
    • 総合評価
    • ★★★★★

最近,面白い記事を読みました「Is Google making us Stoopid?」。

インターネットを長年使っているうちに,集中力を要する長い文章を読めなくなった記者の告白から初めって,いろいろな興味深い歴史が書いてあり,特に目についたのが,GoogleはAI(人工知能)を創るのが野望だ,という(それ自体は以前からよく言われている)指摘でした。

と言うのは,Matrixはアクションとリズム,ファッションが最高にカッコ良くて僕も大好きな映画の一つですが,弱点はあの無理な設定,つまり「人間と機械が戦争になって,電源を奪われた機械は,人間がエネルギー代わりになる」というモルフィスの滅茶苦茶な説明(実際には,人間を育てて維持することの方がよほど大きなエネルギーを要するので,矛盾している)だと残念に思っていました。

一方,人間が脳を使っている時のパルスの走り方,特に記憶をする際の「ある幾何学的なパターン」が,インターネット全体を脳に例えると,人がGoogleから入ってインターネットをサーフするときにつくるパターン,ー 実際,検索をはじめると大抵の人が似たようなリンクのパターンを辿っていく ー,にイメージが酷似しています。GoogleとAIの接点です。

なので「AIが脳死をしない為に,機械が(大変な労力を割いて)人間を飼っており,Matixを用いて仮想世界を見させている」という設定なら納得できます。つまり,モルフィスはMatrix IIを待つでなく,始めからオラクルに騙されていた。

先の記事に依ると,インターネットは広告収入で支えられているので,多くの広告を見せる必要があり,それには一つのサイトに落ちついてじっくりと居られるよりかは,どんどんとクリックをしていろんなサイトをサーフさせるようにデザインされているそうです。つまり,ユーザーには集中力をもって考えて欲しくない。使う側は,いろんなサイトを回ることで,断片的で薄い情報を積み上げて,論理的な理解というよりは,イメージを構築する。実際,英国のある研究グループによると,ある検索をすると「殆どの人は似たようなパターンでリンクを追うが,共通しているのは,おなじサイトに戻ってこない」そうです。

これは従来の思考方法とは全く異なります。

このように,新たな文明により思考方法自体が変わる,ということは昔からあるようです。よく知られている例は,ソクラテスは書き物が発達した際に「本当は理解していない者が,本を読んだだけで理解した気になる。危険だ」と警笛を鳴らしています。現在では,本を読んで得られた知識は(書き手の信用により)信頼できると認識されていますが,これは当時では「本当には理解していない」ということだったようです。

丁度,そのような文明によって思考方法自体が変わる時代に出現したMatrix,タイミングが素晴らしく良かったです。ただ,謎も多く残っているし(と言うかそれ以降のシリーズでテーマが自滅した気もするが),インターネットはそれ自体が意思をもつようになるのか,あるいは既に持っているのか,Machine worldは未来のGoogleの姿なのか,いつかMatrixの名前でなくても良いので,続編で描いてくれたら面白いな,と思います。

詳細評価

物語
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映像
音楽

イメージワード

  • スペクタクル
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