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チップス先生さようなら (1939)

GOODBYE, MR. CHIPS

監督
サム・ウッド
  • みたいムービー 7
  • みたログ 77

4.13 / 評価:35件

新聞のおまけの小説がベストセラーに

  • emi***** さん
  • 2017年4月17日 11時47分
  • 閲覧数 288
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

ジェームス・ヒルトン原作の「チップス先生さようなら」は、1933年にBritish Weeklyという新聞の付録として発表されました。一人の人間の成長を、時代の移り変わりと生徒との交流をとおして描いた素直な作品は、たちまち人気になり、本として出版されベストセラーに。

当時は世界大恐慌まっただなか。
暗く先の見えない時代に、明るい希望を与えるこの作品は皆の心に響いたのでしょう。

チップス先生が着任してから、この世を去るまで、イギリスでは3つの戦争がありました。
普仏戦争、ボーア戦争そして第一次世界大戦。
生徒の会話には普通にだれそれが戦争にいったとかいう話題がでます。

この映画の予備知識がなかったので、てっきり人情味あふれる先生が問題のある生徒を矯正していく系かな、と思っていました。
ところが、このチップス先生は最初は生徒をまとめられず、校長からやんわりと「向いていない」と言われてしまいます。

偶然誘われたドイツ旅行。登山中に遭難しかけて運命の人に出会う。
この出会いがよかった。
チップス先生、このときに出会ったキャサリンとめでたく結婚することで人生が開けていきます。
残念ながらキャサリンは出産時に赤ちゃんともども死亡。
それでも授業にでるチップス先生を、生徒達は気遣います。

おおげさなエピソードや、わざとらしい生徒との交流がない、素直な優しい作品。

日曜の紅茶を生徒と共に楽しむ。
チップス先生のジョークに、一瞬の間をおいて起きる大爆笑。
チップス先生に退職勧告がされたとき、守るために立ち上がろうとする生徒達。
第一次世界大戦に出征し先生不足になり、復職したチップス先生。
キャサリンとの出会いを導いてくれた、今は敵国であるドイツに出兵したマックスの戦死。

数々のエピソードが、じんわりと染み入ります。
主演は3人いるのかと思えば、すべてロバート・ドーナット!
25歳~83歳までを、すべて当時34歳のロバート・ドーナットが演じています。
風と共に去りぬのクラーク・ゲーブルなどを抑えての、アカデミー主演男優賞。
こんな名優がいたなんて。

チップス先生のモデルになったのは原作者が通っていたThe Leys School(ケンブリッジにある寄宿学校)のW. H. Balgarnie(1869-1951)という先生。51年間にわたる学校への貢献があった先生で、ヒルトン自身も生徒として通っていました。
寄宿学校についてのいろんな作品に書いてある”地獄”を自分が経験しなかったのは、この先生のおかげだったと作者は振り返ります。

名作少女マンガ「キャンディ・キャンディ」でも、キャンディがロンドンで勉強した寄宿学校は”灰色”だと描かれているので、なんとなく察しがつきます。

映画を見て、なんだか学生時代にもどったような感覚になりました。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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