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チップス先生さようなら (1939)

GOODBYE, MR. CHIPS

監督
サム・ウッド
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3.89 / 評価:35件

チップス先生、飲みましょう。乾杯。

  • 百兵映 さん
  • 2014年2月7日 15時56分
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  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

英国のパブリックスクールを視察させて貰った。それも、100円のDVDレンタル料だけで、しかも自宅のダイニングで。

 学校ではチップス先生にお目にかかった。初めてのような気がしない。どこにでも居そうな、ちょっとプライドが高く、生真面目で、とっつきにくく、一般受けしない先生。このままではうつ病にもなり兼ねない。

 先生は非常に幸運にも、最良の奥さんを得て(多分、感化されて)、ご自身の余裕が生じた。最も幸せな日々の中に、まるで人が変わったように、快活になられた。ご同慶の至り。洋の東西を問わず、良き伴侶によって人間が大きくなるもののようだ。よく教師の指導「力量」が問題視される。その力量というベースに、チップス先生が自らの半生で示されるように、包容「力量」、許容「力量」というものがあるに違いない。

 パブリックスクールを直訳すると公立学校ということになるが、英国では全寮制の私立名門校のことだ、という。だから、日本の公立学校の先生には不可解なこともあるだろう。よく“視察”させて貰うのがいい。できれば、しっかりとした英語力が欲しい。正統な(と自認する)英語が使われているらしいのだ。度々出て来るユーモアも、英語力がないと理解できない。上品な英国流ユーモアが分からない。

 伝統の国だが、それは必ずしも保守を意味するものでもなさそうだ。カリキュラムの独自性も、古典の重視も、教職員の人事についてまでも、日本の管理教育とはわけが違う。学校には、独自である「自由の権利と責任」が義務付けられている。随所にそれが見えた。

 チップス先生は、最愛の家族を失い、生徒たちを戦地で失い、大いに力を落とされた。しかし、教えるはずの先生が家族や生徒たちから、教えられたようだ。人々への優しさと教育者であることの誇り。だから、決して寂しい晩年でもないように見える。

 チップス先生に日本の学校も視察していただきたい。実は私も公立学校で仕事をしてきた。国は違っても、先生のお仕事には感じ入るところが多い。お出での時には拙宅にお泊りいただきたい。うちの家族にも会っていただきたい。日本の家庭料理をご賞味いただきたい。チップス先生に、sakeで、乾杯。

(集中して映画を見始めたのは一年前。300本になる。最初は『青い山脈』、やはり学園ものだった。300本記念が『チップス先生…』。意図したわけではないけど、中に『二十四の瞳』の大石先生、『秋刀魚の味』のひょうたん先生、他、イイのワルイのどちらも、何人もの先生に出会った。)

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