ざくろの色

THE COLOR OF POMEGRANATES

78
ざくろの色
4.2

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(12件)


  • nar********

    3.0

    圧倒的意味による無意味の快楽

    詩人の生涯を言葉を使わず映像で描いた叙述詩。 厳格な美意識で人物や建物が配置された画面は絵画の様で美しい。 映っているモノや動き、色、そして音楽にも全てなんらかの意味があり、それらのパーツを美しく配置しているのだろうけど、文化圏が全く違う私達には意味が分からない。ただ、そこにある圧倒的な意味と美しさにただ惹かれる。 20年近く前に観て、その美しさに感動した憶えがあったので劇場で久しぶりに観たら、記憶していたよりも色彩が地味で思ったよりもマイルドな鑑賞だった。

  • takamath

    2.0

    欠伸を促す睡眠導入トリップ

    あまりにも有名すぎる作品。 作品名も、監督の名前も出てはこないが、チラシに出てる美しい女性で有名。 サイレント映画に突飛な色と音を入れてみました、という感じ。 吉祥寺アップリンクは特集組んで、ある意味偉い。 何と、このコロナのご時勢に満員御礼でチケット売り切れ。 速攻で買っておいてよかった。 2年ぐらい前に、爆音映画祭の責任者がいつも好き勝手な?作品を取り上げることで有名な、山口県芸術センターでの爆音映画祭のマイナー作品の一つとして、ピックアップしていた。 なぜ爆音映画祭で?という疑問が今日解けた。 まず、1960年代作ということで、映像自体が古めかしい。 赤、青、緑、というよりは、緋、蒼、碧な、色彩。 Youtube で見たアンディー・ウォーホルのソニーのTVCM、「アカ、アオ、ミドーリー、グンジョーイド」のような色彩。 確かにキレイな色使いではあるが、へぇ~という程度。 音は面白い、特にパーカッション系。 キングクリムゾン『太陽と戦慄』の打楽器のような音使い。 これがまた、やたらと眠りを誘う。 隣に座っていた方は、しきりにあくびをしていて、ほぼほぼ音ハラのレベル。 「これ、本当に皆さん、面白いと思って観ているんだろうか。面白くないと思っているのはまさか自分だけ?」という、不安の疑念を吹き飛ばす隣の方のあくびの連打は、さながら太陽と戦慄だった。 芸術と言えば芸術かもしれないが、でもね自分には芸術はムリだね。

  • stu********

    5.0

    天才

    1991年に当時あったシネヴィヴァン六本木に観に行きました。それから一体何十回観たか知れません。最初の数回はむせかえるような映像美に圧倒され幻惑され、しばらくしてストーリーらしきものが頭に流れだし、今では苦難に満ちた吟遊詩人サヤト・ノヴァの人生に涙を流す始末。年と共に涙腺も脆くなります。 10年ほど前、我慢できずにアルメニアに赴き、パラジャーノフ美術館や映画にも出てきたアフパット修道院をこの目で見て参りました。行く先々で感極まって涙を流しては、現地の人に呆気にとられました。 先日、この映画に出会ったシネヴィヴァンの跡地はどうなったのかしらん…と調べたら、今の自分の職場でした。間抜け。

  • jsr********

    5.0

    言葉

    シンクロと反復と差異。 画面と音の双方に、シーン毎に基調となる通奏低音があり、それがディレイされカットバックされオーバーダブされコラージュされる。つがいである「2」や三位一体である「3」よりも複雑なカオスが隠されて(?)いる。(隠れてないか…) 流された血が石板に刻まれた文字を擬えるだろう。 雨水に濡れた書物から水とともに言葉は滴り、ページを捲る風とともに宙を舞い、だが「対象物をそっくり言い表せない」「言葉の弱さ」は糸に絡め取られ、いつか燃え尽き灰となって散るのだろう。

  • tri********

    4.0

    ネタバレ映画ではない。絵画である。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • ペイ子

    5.0

    まだ よくわからない

    最初に見た時からずいぶん経っている 短い映画なのに睡魔と戦った ゴダールが言ったように 私には理解できない だから 大切な物だから 心の中にしまっておく 心が開いたとき 映画が自分の中にしみてくるような気がする

  • Amaterasulover

    4.0

    きらびやかで、神秘的。舞踏するイコン。

    生まれて、宮廷詩人になって(詩人と言っても音楽を奏で吟じる、ミュージシャンのようなものなのでしょう。)王妃に恋をして、囚われて、過去を夢見て、死と出会い、そして死ぬ。彼は死んだがその才能は死なない、「結局世の中から滅ぶものなど何もないのだ。」という言葉にショックを受けました。なんという新しい発想なのでしょうか。映像は不思議でとても偶像的です。一つ一つのシーンをキリスト教のイコンにしているのでしょうか。だから、きらびやかで、神秘的です。動くイコンとでもいいましょうか、舞踏するイコンとでも言いましょうか、その手法が映画としては他に類を見ない強い個性を放っています。眠くなるかもしれませんが見ておいて損はないと思いますよ。次作「スラム砦の伝説」までは、ソ連当局の拘束などもあり、16年の年月が経っているとのこと、そしてフェリーニ、ゴダール、トリフォーといったヨーロッパの映画人がソ連当局に猛抗議をしたこと、しかし、、、この映画のどこが検閲に引っかかるというのか?共産主義において宗教色を色濃く表現したことなのか、、。彼は死んだがその才能は死なないという言葉がだぶります。評価は4と5の間です。

  • グアテマラ

    5.0

    本堂の仏様の真裏を見てしまったような、、

    映画館で観てよかった。自分の汚い畳の部屋でこの映画と出会わなくてよかった。どこにでもいる凡人の型抜きで作られたような自分が、こんなにも厳粛で、神聖で、美しくて、危険で尊いものがこの世に存在することを知り、それをさらに目にしてみようと映画館にでかけた自分を褒めてやりたい。もう遥か昔のこと。なんなんだろう、あの間合い、、、。芸術と精神が色に染まって天を舞っているかのようだった。子供のころ、近くのお寺の本堂でふざけ半分で仏様の真後ろに入ってしまったときの、あのとき感じた何かに似ている、、。

  • zoo********

    5.0

    超絶傑作。観客が必ず昏睡する映画

    他に比較すべき映画が無い。隔絶した映画。故に説明できない。 一応、筋は18世紀のアルメニアの詩人サヤト・ノヴァの生涯を描いている筈だが、そういう事は既に誰も追っかけられない。 魔術的映像美。演出も他に類を見ない。役者(役者って言っていいのかな、あれ)はまるでベニヤ板で出来ていて、蝶番でキコキコ動いているよう。腕を左右に振る等、全く単調な動きを繰り返すだけ。 全く近代映画の文法から外れている。(むしろ歌舞伎が一番近かったりして)時間軸に沿ってストーリーを進行させるのではなく、絵画的絵巻物的展開。 この映画には伝説がある。「観客は魔術的映像美の効果によって、必ず昏睡する」というもの(つまり寝ちゃう。笑)。 でも、俺も寝ちゃったんだよね。ビデオ見ても寝ちゃうだよね。断言するけど駄目な映画じゃ無い。全く逆。あんな凄い映像美観た事ないよ。 「陶酔の挙句、失神する映画」 世の中には「あんまり美しすぎて寝ちゃう映画」という不思議な映画があるんだな(脳が疲労するのだろうか)。 不眠症の方は是非お試しを(笑)。

  • aoi********

    5.0

    まさに、総合芸術です。

    そして、映像の哲学です。 映画が芸術として存在する。 芸術としてこの映画を超える物、他になし、です。

  • mit********

    5.0

    中毒性あり。

    この映画、映画と言っていいのだろうか? むしろ映画の形を借りた絵画、壮大な絵巻物といっていいかも。 同監督の映画の中でももっとも抽象的な内容ですが、その分監督の特殊性が際立ちます。 一度(出来れば映画館で)観てほしい映画です。 ストーリーは一応、ある詩人の一生をなぞり、進みます。 この映画の中に現れる物や小動物は色々と宗教的な意味を含むそうです。 そういった事には明るくない私ですが、こんな美しい映像世界は他に見たことはありません。まさに別世界。異次元のような... 実際に映画に使われた調度品や衣装は本物だったそうです。 そしてどこか中毒性があるんですよ。この映画。 完璧なような、でもどこか隙のあるような構図。 不思議な動きと音、色の洪水。 ついつい何度も観てしまい、そしてたびたび気持ちよく寝てしまう。 退屈だから眠るのとは何かが違うのですよ~ 何かしら脳内で分泌されるに違いない!?と思ってます... 話しにオチのない映画なんて許せない!みたいな方には決しておすすめしません!! 感じてひたる映画です。

  • e_m********

    4.0

    まさに映像詩

    こういうのを映像詩と言うんだろうなぁ~。 中世の舞台をモチーフにした詩的かつ2次元的映像が本作の特徴で、アバンギャルド(死語?)とも言えるものだと思います。 その映像は斬新だが、どこか懐かしさを感じさせるもので、実験的だけどとても居心地が良い。 中世風BGMも画像に良くマッチしていて、詩的な雰囲気を更に盛り上げています。 なぜだか、寺山修二作品とか、キングクリムゾン/リザードのジャケット絵を思い出してしまいました。

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