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エスパイ

エスパイ

ESPY

94

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3.0

小松左京のSFって、映画化するといつも…

この『エスパイ』、超能力者のスパイ戦だなんて、最近のハリウッドでいくらでも作られそうな題材。 1974年に作っていたってことが素晴らしいではありませんか。 ただし、超能力の表現は何とも安っぽい。 それに、登場する超能力がほとんどテレキネシス(念動力)というのもおさみしい限り。 その点、筒井康隆の『七瀬ふたたび』なんかは、予知能力、透視、タイムリープ、そしてテレパスと、超能力者がこれでもかというほど出ていましたよね。 それでも『Xメン』が怪獣大会みたいだったのに比べると、SFとしてはずっと格が上って感じではあります。 それどころか、この作品、なかなかの本格SF+スパイアクションで、しかもお色気まで絡んで、なかなかのエンターテーメントだと思うんですよね。 …でも、いかんせん、当時の日本映画の限界だったんでしょうね。 いや、たぶん、あの時代、ハリウッドが撮ったって、こんなもんだったのかもしれません。 国際エスパー組織と言う割にはほとんど日本人。 しかもほんの数名。 対する敵の反エスパイ集団もやはりほんの数名。 とても世界的な野望を抱けるような組織とも思えんのです、…そして、その戦いもどこかピント外れのようなところが泣けます。 エスパイの面々、どこか漫画調の人が多いんだけど、草刈雅夫なんか何の役に立ってんだろうって気がします。 で、なんてったって由美かおるです。 市川崑の『火の鳥』を見たときには、彼女、火の鳥の生き血を飲んでるんだと思ったけど、本当は彼女は歳を取らないというエスパーなんだろうと思いました。 で、やっぱ、この映画…オッ○イぼよよんのシーンが一番なんでしょうね。(みなさんおっしゃるとおり…) なんだかんだ言って、実はそれだけの映画だったりして。 小松左京のSFって、あんなに発想豊かで面白いのに、どうして映画にするとこんな風になっちゃうんだろう。 ほんとうに、映画においては不幸な人なんだなと思います。 まあ、『日本沈没』(もちろん旧作)はヒットしたし、それなりに見ごたえはあったけど。 そうそう、冒頭のタイトル文字は恰好よかったです。

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