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大江山酒天童子 (1960)

監督
田中徳三
  • みたいムービー 4
  • みたログ 24

4.00 / 評価:7件

平安京都にバッファローが!

  • bakeneko さん
  • 2012年7月13日 0時49分
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

“御伽草子”に記されている―源頼光、渡辺綱、坂田金時をヒーローとする平安伝説:大江山の酒天童子、土蜘蛛退治、羅生門の鬼―の説話を、貴族の退廃と武家の進出の社会情勢と融合して盛り込んだ“平安妖怪絵巻”で、きらびやかな衣装&絢爛豪華なセット&本格的京都ロケの映像美とキッチュな妖怪のギャップに驚愕の怪作であります。

本作は、大映京都が海外輸出も念頭に入れて創った“妖怪+時代絵巻”で、大江山の酒天童子を怪物では無く“貴族社会に反旗を翻した庶民の集まり”として現実的に解釈しながらも、鬼、牛妖、土蜘蛛等の妖会変化の跳梁跋扈とそれを征伐する源氏の奇奇怪怪な対決を描いた怪異譚となっています。
当時最高峰の美術&撮影を駆使した極彩色の美形キャラが素敵で、カラフルな衣装を着たスペシャルメーキャップの男優:長谷川一夫、市川雷蔵、勝新太郎、本郷功次郎;女優:山本富士子、中村玉緒、左幸子らの艶っぽい共宴を楽しめます(平安時代の“眉毛剃り”メークは洋風顔(山本富士子)よりも和風の顔つき(中村玉緒&左幸子)の女性の方が似合うことがわかります♡)。
一方で、続々と出て来る特撮やモンスター達の“脱力寸前”のキッチュな造形や活劇は(シリアスなドラマ部分との)あまりの差異に、別の意味で異空間に観客を放り出す作品であります(本作が発展して「妖怪百物語」シリーズになる訳であります)。
そして、幻術としての変身、それぞれのモンスターの特技、危機が迫ると青く光る刀、必殺の破魔矢等―西洋の神話やロードオブザリングにも共通する“和風ファンタジークエスト”としても興味津々の作品でもあります(金太郎の武器はやっぱり“まさかり”!)。

華麗な色彩の映像美で美形俳優の饗宴を見せながら、有名どころの平安怪異譚を一つのお話の中に詰め込んだ“妖会缶詰”映画で、“水と油”のごちゃ混ぜ感覚を体験できる―正に“ゲテモノ映画”の贅沢作であります。
“ねーねー、金太郎さんは足柄山を出てからどうなったの?”とお子様に尋ねられた時に、本作を見せて左幸子の入魂の鬼演技によって恐怖トラウマを植え付けてやりましょう!


ねたばれ?
1、 茨城童子は女性と言う説がありますから、本作はそれほど無理な設定ではありません。
2、 これまで妖怪オールスターを出したのならば、“鵺(ぬえ)”や“大百足(おおむかで)”も出演して欲しかったなあ~。
3、 必殺アイテムを渡す観音さま(浜田ゆう子)はとっても投げやりな動作です♡。

詳細評価

物語
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