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里見八犬伝 (1983)

監督
深作欣二
  • みたいムービー 60
  • みたログ 1,470

3.79 / 評価:444件

8940さん

  • hig***** さん
  • 2018年7月24日 20時30分
  • 閲覧数 1402
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

先ず、原作は未読なので本作が原作に忠実なのかはわかりませんが、時代劇や冒険・ファンタジーといった要素とは別に、当時人気絶頂のアイドル、薬師丸ひろ子を主演に据えたことで恋愛もの要素の占める割合を多めにせざるを得なくなってしまった作品内容と深作監督の作風がそもそもミスマッチのような気がしてならない。

 鑑賞前は時代劇とSFやホラーの融合という意味では同ジャンルで、同じ角川映画であり深作作品でもある『魔界転生』における柳生十兵衛と魔界衆との殺陣を中心としたスピーディー且つスリリングなぶつかり合い、の様な展開だけを期待していたので、アイドル映画につきもののラブストーリー要素なんて脇の方で結構。そっちの方に時間を割くぐらいなら、登場人物の人物像をより深く描く時間に充てて欲しかった。

 例えば、過去の里見家と玉梓(夏木マリ)との因縁も道節(千葉真一)が携えていた絵巻物の絵だけでしか語られず、遺恨の深さや対立構造も強いインパクトを与えられていない感じがする。数カットでも映像として見せていればまた違った印象を受けたかもしれません。

 ひょっとするとこの部分も、制作側も映像化したかったかも?ですが、話にワンコが絡んでくるので、当時の特殊効果の技術じゃ厳しいと判断されたのかもしれません。なんせ、本作に登場する大蛇や大ムカデがあんな感じの仕上がり具合だからなぁw
 
 八剣士も人数が多い事もあり、メンバーの人物像が深掘りされていないので全体的に印象が薄く、それぞれに感情移入が出来なくてラストの敵陣に攻め込み、一人また一人と命を落とす泣かせどころのシーンでも、観ているこっちは『お疲れ!!』ぐらいな感情しか沸いてこないw
 
 八剣士といえば、その呉越同舟ぶりの方も気になってしまった。毛野(志穂美悦子)と信乃(京本政樹)との間なんて相当の遺恨があるし、相手側の侍大将の現八(大葉健二)をアッサリ受け入れてみたりと、こうも短期間でわだかまりも消え去るものかと…ま、これも全て玉の力のなせる業と説明がつくのかw
ここら辺の各メンバーを八剣士に加入させる為の大義名分も描写不足を感じさせる。

そして本作の最大の違和感は主演に薬師丸ひろ子を据えたキャスティング。私には演技論なんて語れないので、その俳優さんの演技の良し悪しなんて、余程セリフを棒読みするとか、どの役を演じても同じ印象しか残らない人とか、ぐらいしか判断材料を持ち合わせていないけど、彼女の場合は後者の印象w(本当に余談ですが、個人的に阿○寛さんや、○ルース・ウィリスさんにも同じ匂いを感じる。)
 
 そこにきて本作における役作りという面でも、玉梓の追手から逃れるために食うや食わずの生活の筈なのに、ただ一人ふっくら、まん丸顔ってどうなの?
 ここら辺は本人の役者としての自覚というよりも、役の設定というものを二の次にして、いかにして薬師丸を画面映えさせるか?を優先した、アイドル映画特有の作品作りの弊害が出てしまっているのか…。

公開当時、弱冠19歳の子に多くのものを求めるのも酷な感じがするので、ここはキャスティングした製作者側に非がありそう。ていうか、元々『薬師丸ひろ子主演の映画』という企画ありきなので、そこに原作の方が選ばれた、という方が正しいのか…。結論。深作欣二にアイドル映画を撮らすな!! 
 
 

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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  • ファンタジー
  • スペクタクル
  • 勇敢
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