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竹取物語 (1987)

PRINCESS FROM THE MOON

監督
市川崑
  • みたいムービー 14
  • みたログ 336

2.96 / 評価:102件

かぐや姫だからこそ面白いが、映画は陳腐

  • そのひぐらし さん
  • 2020年12月5日 15時15分
  • 閲覧数 206
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

言わずと知れたかぐや姫のストーリーで、それを借りれば基本ははずれない。どう翻案しても、ある程度面白いものはできる。ちょうどロミオとジュリエットを、誰がどう演じても、誰がどう演出しても面白いのと同じだ。
さてその翻案ぶりだが、まずかぐや姫を迎えに来るのがUFOというのが斬新。ここの視覚化は、史上多くの美術家が挑んできたが、みな阿弥陀来迎図に似たものしか生み出せなかった。もっとも、ここで菩薩のようなものがちらちら出てきたのは中途半端。はっきり仏教から切ってほしかった。また、かぐや姫と大納言が恋愛関係になるのは、竹取物語の筋としてはあり得ない翻案で、斬新と言えば斬新だった。
ただし、どうにも映像化できないのはかぐや姫の美貌で、ここばかりは視覚化した途端に幻滅になる。沢口靖子の美貌に問題はないが、この世のものでない他を圧した美貌というのは、やはり文字でしか表現できない。同じ人間であれば、天性の美貌だけ見せても無理だ。映画で表現できるほどの演技力を発揮する女優は、いつ出てくるのだろうか。
以上は竹取物語の解釈側から見たものだが、逆に映画としては、UFOは「未知との遭遇」から借りすぎだし、大納言との恋愛も陳腐。美術も意図はわかるがまだ迫力不足。とても斬新と言えるものではなかった。また、人物の動きは、もっと演出を効かせても良かった。平安調の動作に制約されて、三船、石坂、若尾、岸田といった大物俳優ですら、魅力を出し切れなかった。実際は、平安調の動作などイメージにすぎず、実態は誰も知らない。こここそは、もっと自由な発想で演出しても良かったのではないか。
結局、最後まで見させてくれたのは、元々のかぐや姫のストーリーが堅牢だからだ。映画としては陳腐な出来だったと思う。

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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