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つる-鶴- (1988)

監督
市川崑
  • みたいムービー 4
  • みたログ 78

3.45 / 評価:22件

日本の童話を思い出して。

  • hamutyu さん
  • 2008年7月20日 13時38分
  • 閲覧数 481
  • 役立ち度 29
    • 総合評価
    • ★★★★★

プリンス&プリンセスのおとぎ話しの方が、主流になってきているこの世。

日本むかし話♪ぼ~やぁ 良い子だ ねんねしな♪の歌が聞こえてくると
その絵の可愛さとまったりとした口調の話し方が、
『心地よく眠りにつきなさい』と枕もとでそっと囁いているようなものだった。

それから、6年してオーロラが気に入りあっという間に
桃太郎も浦島太郎もおむすびころりもねずみの嫁入りも…忘れていった。
キラキラしたティアラが頭の上で光を浴び虹色と輝き、
フリルもビーズもたくさん使ったドレスを着て、
愛しい王子様のキスで目覚め永遠の愛をつかんでいく。
全体が桃色に染め変わり、胸は熱くドキドキする…

女の子の憧れである夢がなくならない限り、
むかし話しに出てくるものは?と聞かれたら
【お城・ドレス・パーティ・王子様・魔法】とアイテムが塗り替えられたままである。


吉永小百合の≪つる 鶴≫を鑑賞して、もう何年も思い出すことはなかった
『つるの恩返し』の物語の文章を思い返えす。


変哲もない物語で93分の上映となると
退屈するかしないかの微妙な時間でもある。

しかし市川監督が盆の上に乗せたキャストは
野田秀樹、樹木希林、川谷拓三、菅原文太、岸田今日子、ナレーションに石坂浩二
…まさしく舞台、学芸会の感覚であるよう。


むかし話の内容が分かっているだけに、このキャストが飽きさせずに笑いを取る間が、
絵本とは違う灰汁が強い【つるの恩返し】を見せている。

日本の話しは、ズル賢さと醜い欲が多く使われている気がする。
自分の羽根をむしり仕上げた反物は高価なものであり、それを余計に儲けようとする。
どんなにいい人だと思っていても
人間の弱い欲には勝てないものなのかと思わされる


『あれほどまでに見てはいけないと言ったのに…』
失ってから気づく自分の醜さに後悔しても、
一度離れた手にはもう戻ってくることはない。
【欲をかけば必ず失うものがある】そう教えているのが日本のお話であるのだろうか。


真白い雪のように透きとおった肌をした人間の姿の“つる”。
人の温かさを、けして忘れてしまわぬように画面いっぱいに語りかける。

一度だけでいいから、読み聞かせてもらった物語を思いだしてみては。


オススメ度  70% (100%tyu)

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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